人生と仕事の段取り術

仕事事情は日々刻々と変化を遂げている。会社も「合理化」に伴うコストカット、さらには夫婦共働きなど、労働環境にも変化が生じている。そのため巷の本屋では「仕事術」や「時間術」などのノウハウ本・ビジネス書が乱舞している。

また「残業」の概念もポジティブなものから、ネガティブなものになっていった。本書はその「残業」に対する考え方から、残業しないための方法について提示している。

第1章「「残業は仕方がない」という意識を変える」
高度経済成長時代前後には「モーレツ社員」や「24時間働けますか」と呼ばれるほど、定時に関係なく、日夜仕事を行うことがあった。
しかし長時間仕事をすることはどちらかというと「百害あって一利なし」と呼ばれる状態であるという。もちろんこれは、個人はもちろんの事、組織全体にも影響にも及ぼしてしまうと言う。そのため、残業をなくすことを心がける必要がある。

第2章「残業スパイラルから抜け出すスケジューリング術」
では、残業から抜け出すためにどうしたらよいのか、「朝早く出社する」「時間を有効利用する」「ゴールデンタイムを使う」などの方法を提示している。

第3章「残業スパイラルから抜け出すための仕組みづくり」
もちろんスケジューリングを工夫するだけでは、残業から脱するのは難しい。そこから、仕事の「仕組み」をつくることによって、ルーティンワークにし、一つ一つの仕事時間を短縮させることができる。そういった仕組みづくりの方法について本章では伝授している。

第4章「コミュニケーション上手は残業知らず」
残業をゼロにするためには、個人でも可能であるが、より効果を高めるためには、組織全体で行う必要がある。その組織全体へ波及するためにはコミュニケーションがどうしても必要になってくる。そのコミュニケーションは上司・同僚・後輩などケースに分かれてやることが変わってくる。

第5章「チームワークで残業スパイラルから脱出する」
コミュニケーションとチームワークによって、残業ゼロにしていくのだが、具体的にチームに波及していくためにやることとして、メールの共有やモチベーション向上など細かい方法を提示している。

第6章「プライベートも段取りよく過ごす」
残業ゼロをするためにはプライベートに対する意識も変えていく必要がある。ただ、生活そのものも「効率化」するわけではなく、身だしなみなどの時間を短縮する、あるいは十分にリフレッシュする休暇の方法について取り上げている。

残業をなくすことは、効率よく働くこととイコールである。残業をなくすたまには、自分や組織単位で行うばかりではなく、根本に「働く」事に対する意識そのものを変えていく必要がある。そのきっかけとなるのが本書と言える。