荻窪シェアハウス小助川

「シェアハウス」が若者を中心に広がりを見せている。リビングや台所や浴室などを共有し、家賃も安価である事、そして希薄になりつつあるつながりを持つ事ができることが要因とされている。その一方で、「脱法ハウス」と呼ばれるような問題も表面化しており、むしろメディアではマイナスの面がクローズアップされているように思えてならない。

本書はそのシェアハウスに住む6人の共同生活を描いている。見ず知らずの6人は「生きづらい」世の中に対して、それぞれの人生でもって立ち向かいながら生活を送っている。時には助け合い、時には励まし合うという、シェアハウスならではの「人間模様」を描きつつ、シェアハウスにいる若者たちの生きざまを描いている。

シェアハウスの事情について分からない方々も読むの良いのだが、若者の事情を知りたいという方にとっても格好の一冊と言える。