仕事ダイエット~残念な人ほど「資料・メール」に時間をかける

自分自身も様々な仕事があるのだが、中でも優先的に片づけなればならないもの、緊急で片づけなければならないもの、仕事を行う上で優先度は低いけれども重要なもの、そしてどうでもいいものなどがある。その中でも本書のサブタイトルにあるように「資料作り」や「メール」、特にメールチェックは仕事を行う上で1回は行う必要はあるのだが、実際に時間かけるようなものではない。しかし仕事があまり上手でない方だと資料づくりやメールに時間をかけてしまうようなことが往々にしてある。それを防止するために本書はスピードが求められる時代に、仕事量を削減させ、重要な仕事に集中できるような方法について紹介している。

第1章「作るのも伝わるのも早くなる、構成と表現」
文章を作るにも「構成」や「表現」が必要になってくる。その構成・表現をいかにして身に着けるべきか、本章では「目的」「テーマ」「ロジック」など考えるべきことからポイントに至るまで紹介している。本章のことをポイントに文章を作ることによって相手が持つ印象も変わってくる。

第2章「いまさら人に聞けない!? パソコンスキルの盲点」
仕事はほとんどパソコンで行われる。私も仕事柄丸一日パソコンに触れる。その中でタイピングやマウス、そして資料づくりツールの一つであるエクセルやパワーポイントの使い方について著者が実際に行われたものを伝授している。

第3章「キーメッセージと書き出しが命」
資料を作る際に文章が必要になるのだが、第1章で紹介した構成や表現のほかに、聞き手・読み手の心をグッとつかむための「キーメッセージ」が必要になる。これはキャッチコピーとはちょっと違い、「一番言いたいこと」をいかにしてキャッチに取り上げるのかというところである。そのため、グッとつかむというのもあるが「正確につかむ」というのも本章では取り上げている。

第4章「仕事ダイエット 資料・メール編」
時間がかかってしまう要因として資料づくりにしてもメールにしても、その「文章」を書いてしまうときに、考え込んでしまう、あるいは伝わりにくい文章を書いてしまうなどして、文章を書く時間が余計にかかってしまうことに対していかにダイエットするか、というのを提唱している。本章では「卒業試験」と題して演習形式にて、どのように行ったらよいのかについて取り上げている。

文章作りは個人差があるのだが、ビジネスの場では相手に伝わらなければ、文章を作っていないに等しい。だからと言ってそれにつまずいて時間の浪費をしてしまうと、重要な仕事ができなくなり、会社内でも「仕事のできない人」「残念な人」といいう烙印を押されてしまう。それを回避する為に本書では伝わる文章とは、構成とは何かを把握しつつ、要領よく文章を書くことについて提示した一冊である。