DAY

2015年5月29日

水の家族

本書は小説と言うよりも「叙情詩」の分類に入るのだが、「死」と「生」について「水」を媒介として映し出している一冊と言っても過言ではない。 死者の目線、生者の目線、その目線の先にある「現在」と「過去」が詩でもって表現されており、なおかつ日常と非日常を重ね合わせながら映し出している。 「生」の水といえば川や海、さらには生活用水などもあれば、生まれてくる時は子宮の中にある羊水でもって命を育ませる。そして「 […]