上司がしてはいけない40のタブー

管理職になると当たり前なのだが部下を持つことになり、その部下とのコミュニケーションも必要になってくる。しかしそのコミュニケーションのやり方によっては部下を傷つけてしまったり、自分自身の立場が危うくなってしまったりすることがある。最悪の場合、会社から解雇されるだけではなく、相手から民事裁判にて訴えられることもある。そのことから「タブー」と呼ばれる言動・行動は避けるべきなのだが、実際にどのようなことが「タブー」とされるのかわからない方も少なくない。本書はそのタブーについて40個紹介している。

第1章「だから、あなたは嫌われる!―公私混同編」
公私混同をしてしまうような言動や行動を取り上げているが、本章で取り上げられている内容はタイトルにある「嫌われる」だけでは済まされず、「降格」や「減給」などの処分で済めばよいほうで、最悪の場合、「解雇」になったり、その後会社から訴えられたりする危険性すら存在するものばかりである。

第2章「そのひと言が命取りです!―セクシャル・ハラスメント編」
セクシャル・ハラスメント(以下:セクハラ)と言っても会社でも訴えられるようなケースでも有名なものとして挙げられる。セクハラというと会社内の人との事で取り上げられるイメージだが、実際にはそれに限らず取引先などのケースもあれば、会社内でも不特定多数を対象にしたケース、さらには正規・非正規のケースなどもある。ほかにもセクハラは異性に対して直接的に行うだけではなく、間接的に行うケースまであるという。

第3章「叱咤激励とパワハラは紙一重―パワー・ハラスメント編」
パワー・ハラスメント(以下:パワハラ)にまつわることはセクハラと同じように有名なハラスメントとして挙げられ、なおかつ最近ではそれが起因となり精神疾患を患うなど、社会復帰が困難になる、あるいは自殺の引き金となるケースもあるという。しかし「パワハラ」と言っても上司が部下に対して圧力をかけるようなイメージを持つのだが、実際にそうとは限らない。年上の部下が年下の上司に対して行うようなケースもあり、パワハラの方法も多様になっているという。しかもそれは「自分は正しい方法が行っている」というような独善的なものであったり、無自覚に行っていたりとあるという。

第4章「「会社のために」が不祥事を起こす―指示命令編」
部下への指示・命令についてもやりようによっては部下のモチベーションを下げさせるだけではなく、本章のタイトルの通り、不祥事のきっかけを引き起こすことにもなりかねない。本章では絶対にやってはいけない指示・命令についてを取り上げている。

これから上司になる方、あるいはすでに上司になっている方もいれば、会社の中に後輩がいる方や取引先がいる方にとっては口頭での会話のみならず、メール・電話などを通してのコミュニケーションがある。そのコミュニケーションによっては本書で紹介されているハラスメントなどの引き金になるケースもある。もしも自分自身がそういうことをやっていないか心配な方は一度本書でもってチェックすることをお勧めする。