「なりたい人」になるための41のやり方

アキュセラ・インク 柏野様より献本御礼。
人は誰しも「何かになりたい」という願望がある。その「何か」は将来の夢だったり、職業だったりとさまざまであるのだが、その「なりたい人」になるためにいろいろなやり方がある。本書は医者を経てアメリカで起業し、日本に舞い戻って上場したという異色の経歴を持つ方がなりたい人になるためのやり方を41個紹介されているが、当ブログではその中から10個選りすぐり、取り上げることにする。

1.「まったくのゼロから「新しい何か」をつくる」
ゼロから生み出すことは非常に難しいのだが、生み出したことで大きな価値となる。実際に著者も「世界から失明をなくす」という夢があり、それに向けて「世界で初めて」のチャレンジを行っているという。新しいチャレンジの中には全くのゼロからのチャレンジがあり、そこから新しいものを生み出すことで、自分自身にも変化をもたらすことができる。

9.「「いい失敗」をどんどん積み重ねていく」
「成功」するためには「失敗」を恐れずに積み重ねていくことが大事であるのだが、失敗によっては取り返しのつかないようなものも存在する。とはいえそのことを意識しすぎてしまい「失敗」を恐れてしまっては元も子もない。失敗をしなくては自分自身の経験にもならないし、その積み重ねによって「なりたい人」になっていく糧となる。

11.「あきらめが悪い人になる」
「なりたい人」になっている人、「成功」している人は総じて「あきらめが悪い」と言われている。なぜあきらめが悪いのかというと、「なりたい人」になること、やるべきことがあるから、どんなに障害があっても、失敗があってもあきらめずに立ち向かうところにある。

20.「過去の記憶を美化する」
「変えられるのは今」という言葉があるのだが、実際に「過去」も「未来」も変えられる。何が変えられるのかというと、「見方」というのがある。どんなにつらい過去も言葉にあるように美化をしていけば、過去も良い記憶になっていく。

22.「リスクのない人生はないことを肝に銘じる」
リスクはどこにでもある。しかし日本人特有の考えとしてリスクを忌避する傾向にある。しかしアメリカなど諸外国によってはリスクを考えずに決断をする傾向にある。もっともノーリスクの道をたどる道はなく、あったとしても「何もしない」というものがある。とはいえ「何もしない」ことは「何も生み出さない」というリスクがあるので、リスクを負うことは必須事項となる。

24.「ケガをたくさんして強くなる」
「ケガをする」は8.にある「失敗」とも似ているが、ケガをすることというと物理的に生傷ができるようなものではなく、むしろチャレンジをするさいに心理的なトラウマやストレスを起こすようなことを「ケガ」と表している。チャレンジをする際にトラウマやストレスはつきものであるが、それをたくさんすることによって精神的な鍛錬

になる。
29.「常識を無視して、あえて非常識になる」
「常識」は時としてチャレンジに対する足かせになってしまうことがある。その常識を破ることよりも、あえて「無視」をすることによって、物事を掘り下げることになる。またチャレンジによっては「非常識」になる必要がある。その「常識を無視する」ことや「非常識になる」ことは新しい概念を生み出すために必要なものである。

32.「当たり前を当たり前と考えない」
人によっては「当たり前」だと思っているものが、違う人から見ると「当たり前ではない」ものは往々にしてある。もっともそうであれば、むしろ「当たり前」ということを考える必要はないのではないかと考えてしまう。実際にここでも

「「当たり前」のことはない」(p.209)

とあるためである。

36.「わからないことは質問しまくる」
「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」という諺があるのだが、日本人はどうも「一生の恥」を選んでしまう。というのは日本人の多くは質問を嫌う傾向にある。この理由については「聞くこと自体が恥」「聞く時間があったら調べる」というようなモノが挙げられる。また聞かれる人も「質問をしてほしくない」という人もおり、それが日本人が質問に対して忌避してしまう要因となる。
とはいえ聞かなければ何も得ることはできない。どんなに稚拙な質問であっても、人にとっては「わからないこと」なので、聞くほうも答えるほうも積極的になる必要がある。

41.「人が選ばない道を選ぶ」

「希望は本来有というものでもなく、無というものでもない。これこそ地上の道のように、初めから道があるのではないが、歩く人が多くなると初めて道が出来る。」

これは魯迅が書いた「故郷」という作品の最後の一文である。そもそも人が多く通るようになると道ができるのだが、誰も選ばない道を選ぶと、すべからく「あぜ道」「獣道」というような道である。もちろんそこには無数の障害があり、誰も知らないようなものまである。もちろんその道は「孤独」と隣り合わせであり、恐怖と感じることもある。しかしその道で達成したものは、何者にも代え難いものとなる。

「あなたはどんな人になりたいですか?」(p.269より)

この一文は本書の最後に記してあったのだが、そもそも「なりたい人」になるためにはまず自分がどんな人になりたいのかを見出す必要がある。そのうえで多くのチャレンジや障害、ケガ、失敗が重なり、あきらめずにひたむきに進み続けることによって達成できる。この質問から始まり、答えを見出すことができてから、41個のやり方を一つ一つチャレンジしていくことが大切である。

人は何にでもなれることを信じ、そして見出し、チャレンジをしていくこと、そうして最高の人生を手に入れることができる。