伝える力2

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前著である「伝える力」が100万部を超えるベストセラーとなった。本書はその続編となる一冊であるが、本書では東日本大震災の報道のほかに、著者がメインキャスターとして活躍した番組の裏話、そして著者が「わかりやすく伝える」ことで苦しんだエピソードなど、前著では書ききれなかったところまで伝えている。

第1章「東日本大震災と「伝える力」」
東日本大震災では2万人もの人命を失い、多くの家屋が壊された、戦後最大の震災として有名であるが、そもそも震災に関連する報道について首相ら閣僚の発言はもちろんのこと、東電やガス会社などのメディアの対応について「伝える」ことを念頭に斬りこんでいる。

第2章「テレビの現場から私が学んだこと―『週刊こどもニュース』『学べるニュース』で培った伝える力」
著者はジャーナリストになる前、NHKの報道記者であったのだが、その時代の中で「伝える力」を見出し、培ったのだが、その詳細は第8章にて述べられているので、ここでは割愛する。
ジャーナリストになったのは2005年。その数年後に本章のサブタイトルにある番組ができ、出演したのだが、それらがいかにしてできたのか、そして出演したきっかけについて取り上げている。

第3章「世間にあふれる「わかりにくい表現」「伝わりにくい言葉」」
日本語は絶えず変化をするのだが、その変化の中で「わかりにくい」「伝わりにくい」ものがあるのだが、本章ではその言葉や表現を列挙している。

第4章「もっとわかりやすく伝える方法1―話をコンパクトにまとめる」
本章と次章では、伝える力を磨くためのノウハウを取り上げているが、その一つ目の本章ではコンパクトにまとめる手段を取り上げているが、その方法として「Twitterを使う」ことや「A4用紙1枚にまとめる」などが挙げられる。

第5章「もっとわかりやすく伝える方法2―話し方や話題を工夫する」
第4章がライティングだとするならば、本章ではスピーキングにあたる分野である。スピーチのまとめ方や報告方法、話のトーンなどが挙げられている。

第6章「気になる言葉、気になる表現」
言葉の中には気になるものもある。「させていただく」や「~したいと思う」など様々な表現が挙げられるのだが、その表現はあまりにもあいまいなものであったり、礼を失するようなことであったりする。

第7章「日本語は乱れているのか」
「日本語の乱れ」は今に始まったことではない。それが叫ばれ始めたのは「枕草子」の一説にある、

「なに事を言ひても、「そのことさせんとす」「いはんとす」「なにせんとす」といふ「と」文字を失ひて、ただ「いはむずる」「里へいでんずる」など言へば、やがていとわろし」清少納言「枕草子」一八六段「ふと心おとりとかするものは」より)

というものがある。その日本語の乱れによって読み方が変わり、アナウンスの世界でどのように変化していったのか、そのことについて取り上げている。

第8章「かつて私も「伝える力」に悩んでいた」
著者はもともと「伝える力」が欠けており、悩んでいた時代があったという。その悩んでいたのは少年時代のころから、記者になり始めたころまでだったという。その時代の中で何に苦しんでいたのか、そしてその悩みから脱出したきっかけは何なのかを綴っている。

「伝える」ことは、わかりやすいこと以上に必要なことである。人前で話す場面でも、メールを書いたり、ドキュメントを書いたりする場面でも、「伝える」ことは重要になってくる。本書はその「伝える」ことを掘り下げ、そして実践できる一冊といえる。

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