勉強法の科学――心理学から学習を探る

LINEで送る
LinkedIn にシェア
[`evernote` not found]

書店に行くとビジネスマン向けや受験生向けなどの「勉強法」にまつわる本がある。その勉強法として挙げられるものとして知識の得方であったり、記憶の仕方であったり、さらに問題の解き方であったりと方法はいろいろとあるのだが、そもそもそういった勉強法は科学的な見地から解き明かしている本は本書に出会うまで見当たらなかった。
本書はその勉強法はどのようなメカニズムがあるのか、科学的な見地から考察を行っている。

1.「どうすればよく覚えられるか」
効率的に暗記することは受験勉強や資格試験の勉強を行っていくうえで重要な要素として挙げられる。その「暗記」として科学的なものとして挙げられるのが、脳の中にある「海馬」がある。その海馬を刺激して覚えるのだが、時が経つにつれて忘れてしまうことが多い。それを防止するために「メモリースパン」を理解する、そして丸暗記よりも理詰めでの暗記をすることについて取り上げている。

2.「知識はどうとりこまれ、使われるか」
いわゆる「インプット」「アウトプット」なのだが、インプットのことについては1.にて取り上げられた。今度は取り込んで覚えたものをいかにして処理をしていくか、本章ではコンピュータに見立てて取り上げている。

3.「いかにして問題を解くか」
「問題を解く」は試験問題の中でも数学の証明・計算問題や、国語の読解問題、さらには理科や社会などの理由付けの問題などがある。もちろん説明・証明・計算をするためには、公式や用語どの要素となるものを覚えておく必要があるのだが、そういった覚えるものをいかに処理していくのかということで文章や問題を理解して、解決していくプロセスについて取り上げている。
また本章のコラムに「数学は暗記科目か」という議論があったのだが、私自身受験生の時はその通りだと思っていた。今も半分そうだと思っているのだが、半分そうじゃないなと思った理由は公式や計算方法を丸暗記するだけでは受験で失敗する。暗記したものをいかに問題に当てはめ、応用していくかというものが必要になるため、単なる「暗記科目」とは言えない。

4.「やる気の出るとき、出ないとき」
勉強をするにも「人間」であるため、やる気(モチベーション)の上下は往々にしてある。そのやる気を起こすためにはどうしたらよいのかというと「動機づけ」がどうしても必要になってくる。本章では「行動主義心理学」と定義づけて具体的なやる気の上げ方について伝授している。

本書はあくまで巷にある「勉強法」について科学的に証明している一冊である。とはいえ、科学的に証明することによって、新しい勉強法を編み出すヒントを作ることもできる。そのため勉強法について知りたい方だけではなく、新しい勉強法を編み出したい方にとってもお勧めの一冊である。

スポンサーリンク