「ひきこもり」から子どもを救い出す方法

「ひきこもり」が社会問題として取り上げられて久しい。しかし最近「引きこもり」は子どもだけのものだけではなく、青年、さらには中年の引きこもりもあるのだという。
ちなみに本書ではあくまで「子ども」にフォーカスを当て、親たちがどのようにして向き合い、解決をしていくためについて実例とともに示している。

第1章「ひきこもる子どもの本音と向き合う」
本章では「ひきこもる子ども」と書かれているが、実例として18歳の子どももいれば、25歳の成人、さらには30歳・40歳の「子ども」とは言えないような年代の引きこもりも存在している。とはいえ本書は親など年上の世代にしてみれば「子ども」ととらえられる。そういった方々に対してどのように接したら良かったのか、子供が口に出さない「本音」を解き明かし、理解していくのかから始まる。もちろんその「本音」は引きこもりをしている方々の一挙手一投足、そして言葉などで引き出すことが大切である。

第2章「ひきこもりの子どもに対する心構え」
その引きこもりの本質を知ることができたら、いかにして対処をしていくのかがカギとなる。本質を知った後、いかにして救い出すか、もちろんこのことについては「なるべく時間をかける」ことが大切である。
結果を求めすぎて勇み足をしてしまうと、むしろかえって引きこもってしまい、根本的な解決が難しくなってしまう。なので、解決をするためには時間をかけて、なおかつゆっくりと解決に導くことが重要である。

第3章「【実例に学ぶ】ひきこもりから救い出す方法」
とは言っても、実際に引きこもりの子どもをどのようにケアをして、救い出せばよいのかわからない方も少なくない。本章では中学生・大学生・高校生・社会人などの実例をもとにどのようにして引きこもりから救ったのかを取り上げている。実例を見てみると家庭内暴力や出社拒否、相手の一言など動機は様々である。

第4章「青少年育成クラブの「心の教育」」
本書で取り上げた実例はすべて「青少年育成クラブ」がかかわってきた。本章ではその「青少年育成クラブ」が引きこもりの子どもたちに対してどのような教育を行っているのか、そのことについて取り上げている。

引きこもりは社会問題だが、もちろん解決する方法は存在する。しかしその解決方法は個々人によって異なる。しかしその引きこもりを根本から解決していくためにはどうしたらよいのかというと、多様になっていることから非常に難しいといえる。とはいえど個別に解決していくことが何よりも大切というほかない。