数の発明

普段の生活の中でごく当たり前にある「数」。その数がどのようにして生まれたのかというと、正直言って良く分からない。しかも「数」とひとえに言っても「素数」「基数」「数字」「分数」「小数」など多岐にわたる。もちろん「数字」についても本書で取り上げているのだが、そもそも「数」がどうやってできたのか、その歴史を紐解くことが本書の中心である。

1.「数概念の起源」
元々「数」の概念ができたのがいつ頃かというと、本書では「古代ギリシャ」の時代にまで遡る。この時代になるとピタゴラスの定理を生み出したピタゴラスが生きていた時代の他に、数学の「言論」を生み出したエウクレイデスも取り上げている。本章の冒頭ではこの中でも後者のことを深々と取り上げている一方で、「量」や「負数(マイナスなど)」、「複素数」の概念も取り上げている。

2.「現代における数体系」
「数」といっても最初に書いたとおり、様々なものが存在する。本章では「自然数」を基軸に、集合論や公理といったものについて定理を例示しながら取り上げている。

3.「数学とは何か」
本章の命題を考えると、非常に複雑であり解き明かすことができない。現に本章の冒頭でも、

「「数字とは何か」という問題は、数学と、われわれの住んでいる森羅万象の現状世界との関係を論じることとして捉えることができない」(p.65より)

とある。そのことを前提にして、19世紀に純粋数学の成立が起こったこと、数学者の存在など、数学の学問としての歴史と立ち位置と言ったことを取り上げている。

ごく当たり前にある「数」は様々な観点で紐解いていくと、奥深く、なおかつ複雑である。その複雑なものを解き明かし、どのように発明したのか、その一端を知ることができるのだが、数学の知識は多少持っていた方が本書をより読み解きやすいように思える。

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