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2015年12月

東京裁判―フランス人判事の無罪論

大東亜戦争、および第二次世界大戦が終結してちょうど70年を迎えた。その終戦後、東京では、市ヶ谷にて極東国際軍事裁判(東京裁判)が行われ、多くの戦犯が裁かれた。特に東条英機をはじめとした7人のA級戦犯が死刑判決を受けた。その裁判の中でラダ・ビノード・パールは全員無罪の個別の判決文を出し、ベルト・レーリンクは何人かの戦犯を無罪にする判決文を出した。さらに無罪や減刑に関する個別の判決文を出した判事がもう […]

世界一騙されやすい日本人 ~演技性パーソナリティ時代の到来

「騙されやすい」というと人によってとらえ方が違う。ネガティブなとらえ方だと金をとられてしまった、信じたのに裏切られてしまったというものがある。ポジティブなものだと目立つ、あるいは自らピエロになることによって親近感がわきやすいという印象がある。 本書ではどちらかというとネガティブな部分なのだが、なぜそういった人がいるのか、「演技性パーソナリティ」を中心に取り上げている。 第1章「「演技性パーソナリテ […]

サムライ千年やりました

サムライ(侍)、いわゆる「武士」が存在し始めたのは10世紀、ちょうど平安時代の中期の頃からである。その武士が表舞台に現れ始めたのは平安時代末期、ちょうど平清盛が覇権を取ろうとした時代からである。それから長らく武士が実権を握った、あるいは覇権を争った時代が続いたのだが、1867年の大政奉還により武士の時代、及び侍の存在もなくなっていった。そのことを考えるとざっくりと言えば千年やっているというのは正し […]

図解 今すぐ使える! 孫子の兵法

著者の鈴木様より献本御礼。 「孫子の兵法」と言えば、世界最高の戦略書として有名であり、古今東西の有名人が愛読し、実践されたものである。ビジネス書としても、数多くの本で取り上げられているのだが、実際にビジネスの場でどのように使ったら良いのか分からない方も多い。 本書はその「孫子の兵法」を「図解」とあるだけに、すぐに実践できるよう、図をふんだんに用いて、わかりやすく解説している。 第1章「人生で大事な […]

ブロンズの地中海

本書の舞台は第二次世界大戦の真っ只中、ナチスドイツの占領下にあったフランスが付帯となっている。そのフランスの地でとある日本人女性を主人公にした一冊であるが、「恋愛小説」と言えば確かにその通りだが、時代が時代であるだけに、戦争のことについても描かれている。 また主人公が受けたフランス人からの屈辱、人種差別もあり、なおかつ「逃避行」も描かれている。著者自身がパリやニースなどフランス各地を事細かに取材し […]

迷ったら、二つとも買え!―シマジ流 無駄遣いのススメ

買い物をする際に買いたいものが2つあって迷ってしまうようなことがある。私自身もそういったことは何度もあり、考えて片方を購入する場合もあれば、本書のように2つとも購入するというような場合もある。 迷っている2つはいずれも購入することによって自分自身をプラスにするのだが、どちらを選ぶ時間よりもむしろ、両方購入してそれぞれの良さを体験することを指し示しているのかと連想してしまうのだが、そもそも本書は「無 […]

異常気象と地球温暖化――未来に何が待っているか

「異常気象」という言葉が乱舞している時代である。そもそも先週も12月としては季節外れの大雨で、なおかつ初秋並みの暖かさになるといったことがあった。その「異常気象」と呼ばれるような事象の根本原因として「地球温暖化」が挙げられているのだが、そもそも地球温暖化自体も賛否双方で激しい論争が起こっている。本書はその「異常気象」と地球温暖化の関連性について取り上げている。 第1章「異常気象」 そもそも「異常気 […]

「戦略課題」解決 21のルール

ビジネスの世界では様々な「課題」に遭遇し、その課題に立ち向かい、解決することによって成長することができる。その課題に対してどのように解決していくのか、本書はそれを「戦略」という観点でルール付けしている。全部で21個あるのだが、当ブログではその中から5つを厳選して取り上げることとする。 第1章「戦略とは何かを知る―戦略概念を理解し、戦略の定石を知る」 戦略とは、 「長期的・全体的展望に立った闘争の準 […]

和漢診療学――あたらしい漢方

漢方は種類の数だけ効能があり、一つの漢方、あるいは漢方の組み合わせによって処方される。東洋医学の中で漢方は代表的な治療であったり、処方であったりする。一方で西洋医学も医療技術の進歩によってこれまで難病と呼ばれた病気が治療できるようになっていった。その漢方を基軸にして、西洋医学とを持ち合わせたのが本書で紹介される「和漢医療学」である。本書は新しい漢方の在り方について説いている。 第一章「診療室の一日 […]

手塚治虫―知られざる天才の苦悩

現在「ヤング ブラック・ジャック」というアニメが放映されているのだが、その原作者は手塚治虫氏(以下:手塚氏)である。言うまでもなく「ブラック・ジャック」こと間黒男がどのような「過去」だったのかというエピソードを描いている。ほかにも手塚氏は戦後最初のヒット作となる「新宝島」をはじめ「鉄腕アトム」「火の鳥」「リボンの騎士」など数多くの作品を残し、戦後マンガ界の礎を築いていった。またアニメの世界でも「鉄 […]