日本人には教えなかった外国人トップの「すごい仕事術」

世界中で活躍しているトップの方々はどのように仕事をしているか、それについて興味が沸いてきた。外国人トップの中には日本でも活躍をしている方も少なくなく、その方の仕事術を学びたいという人もいる。本書はそういった外国人トップたちの仕事について対談形式にて解き明かしている。

しかも本書の著者でありインタビュアーはビジネスマンではなく作曲家であり、マリンバのソリストというのだから面白い。さらに面白いのが教育者としての顔があり、なおかつキャリアデザインを教えているのだから異端児中の異端児といえる存在である。

<カルロス・ゴーン>
ルノーのトップであり、日産のトップであるカルロス・ゴーン氏は、ビジョンデザインはもちろんのこと、リーダーとしての在り方、勉強の姿勢についてを中心に取り上げている。

<リシャール・コラス>
世界的なファッションブランド・シャネルの現トップであるリシャール・コラス氏は挑戦する心、芸術と仕事との違い、クリエイティブであることについてが中心である。

<マリア・メルセデス・M・コラーレス>
スターバックスコーヒーの日本におけるCEOは仕事の面白さやつまらなさ、仕事と家族との関係、フィリピンや南アメリカ、日本と現地法人の社長を歴任した経験からわかったこと、「実行力」などについて対談されている。

<アントワーヌ・サントス>
パティスリーとして有名な「エコール・クリオロ」を創業し、今もトップとしているアントワーヌ・サントス氏は仕事の目標や英語学習、サントス氏が日本に来た時の話、人生を楽しむことについてを中心に取り上げている。

<ティエリー・ポルテ>
新生銀行の社長として辣腕を振るっているティエリー・ポルテ氏はキャリアデザインをはじめ、日本企業の社長となった時の心境と、日本経済の現状、そして銀行の戦略についてを中心に対談を行っている。

本書は「仕事術」をタイトルにしているのだが、細かいノウハウやテクニックではなく、あくまでリーダーやトップとしての心構え、企業のトップとしてどうあるべきかなど、あくまで「マインドづくり」が中心となっている。細かい仕事のノウハウよりも、トップはどちらかというとマインドの方が重要なのだと言うことが本書でもって証明づけられている。