やわらかい頭の作り方―身の回りの見えない構造を解明する

私自身頭が固いため、どうしたらやわらかくしたら良いのか、日々模索している。そこで本書に出会った。やわらかい頭を作るためにはどうしたらよいのか、それには身の回りにある見えない構造を解明することにあるのだという。

ではその構造とは一体何か、そしてそこから「やわらかい頭」を作るためにはどうしたらよいのかについて取り上げている。一応断っておくが、本書はあくまで頭の中にある思考回路をやわらかくするための本である。頭がい骨をやわらかくするのではない。

第1章「「心の癖」を自覚する」
人それぞれ心のありようは異なる。その心のありようはいわゆる本章でいうところの「心の癖」であり、それが行動や思考を決める部分が多い。しかしその癖は意識的に見ないと見えない。見えないと自分中心の思考や行動に陥ってしまう。なので本章ではその心の癖の解明方法を伝授している。

第2章「「物理の法則」は、人間にも当てはまる」
本章では物理学的な要素がふんだんに盛り込まれているが、実をいうと人間も一つの物理である。そのために物理の法則は人間にも当てはまるという。もちろん人間的な部分における「モチベーション」なども物理の法則に応用できるという。

第3章「「メリット」は必ず「デメリット」になる」
物事には必ずと言ってもいいほどメリットとデメリットが存在する。その2つの要素について、「資産」や「成功」「カテゴライズ」「常識」など様々な分野からメリットがデメリットになるメカニズムを取り上げている。もちろんこれらは紙一重であるため、実践する際はデメリットをメリットにすべく本章を活用することもできる。

第4章「「対比」と「軸」で見えてくるもの」
対立する様々なものを比較・対比すると、ある「軸」が見える。それらをの中に見えてくるものはいったい何なのか、そのことについて取り上げている。

本書はいわゆる「思考術」にカテゴライズするのだがロジカルでもラテラルでもない。「頭をやわらかくする」ことにフォーカスを当てている。もちろん本書を1回ずつ一通り実行するだけでは身につかない。何度も行うことによって次第に頭がやわらかくなっていく。