百瀬、こっちを向いて。

まず本書の著者である中田永一は2002年に「GOTH」という本の著者である乙一本人である。また本書は2014年に映画化され、元ももいろクローバーの早見あかりが主演となった。そのことから非常に話題となった一冊といえる。

ちなみに本書は恋愛小説であるが、高校卒業後の主人公が高校時代のとある「嘘」を思い出し、彼女との出会いによって高校時代に芽生えた恋が再び芽生えることとなるというものである。

高校に芽生えた恋は甘酸っぱい印象を持つのだが、それが何年たったとしてもその味は忘れられず、今も思い出すというようなものなのかもしれない。恥ずかしながら自分自身は恋愛をしたことがないので、そういった感覚は知らないのだが、もしも自分が高校の時に恋をしたのであれば、おそらくそういった感覚になってしまうのかもしれない。しかも楚々の恋愛は甘いものもあれば、苦い時もある。本書はそういったことを教えてくれる。