最初のオトコはたたき台

オトコを使って何の「たたき台」をするのか気になって本書を手に取ったのだが、そもそも女性を磨くため、あるいは恋愛のための「たたき台」という意味合いであるのかもしれない。

「かもしれない」と表記した理由として、本書の中にはその「たたき台」と表記しているワケではなく、むしろ著者の紡ぐエッセイの中にある行間を見てどれが「たたき台」になっているのかを読み取るほかないためである。

ちなみに本書はどのようなモノかというと、著者自身が女優をウォッチングしたり、日常生活を営んだりしていく中でどのような気づきを得たのか、どのようなことを思ったのかというのを綴ったエッセイ集である。

元々本書の内容は週刊文春のなかで連載したモノを単行本化したものであり、なおかつ今から8年ほど前に連載されていた内容であるため少し古い部分もあるのだが、男女の関係やお金など今にも通じる部分が数多くあるように思えてならない。