保健室の恋バナ+α

私自身中学・高校と部活などに青春を費やしたこともあり、恋愛についてあまり関心がなかった。もっとも大学以降も恋愛について興味がなかったので、全く恋愛に縁がない状態で現在に至っている状態にある。
私事はここまでにしておいて本書の話に移る。本書は中高生に向けて恋愛とは何か、保健室で長年恋愛相談を行ってきた経験から、思春期と恋愛についての悩みを解き明かしている。

1章「好きってなぁに?」
人を好きになるときは往々にしてある。その「好き」というのはいったいどのようなものなのだろうか、本章では、恋愛の本質から思春期ならではの恋愛のカタチ、さらには「浮気」や「二股」など恋愛に関するネガティブなものに至るまで説明している。

2章「リアル恋愛模様」
恋愛のカタチは人それぞれならぬ「カップルそれぞれ」と言える。しかしそういった恋愛模様の中にはセクシャルマイノリティを問うようなもの、あるいはジェラシーを感じるようなものも存在する。そういったものに対してどのような悩みがあり、解決していったのか、そのことを取り上げている。

3章「自己肯定は、カラダだからだって」
恋愛の中にはカラダを求めるようなものもある。しかし中高生のそれは「不純異性交遊」として学校単位で認められないケースがほとんどである。そのカラダに関する恋愛、さらには心に関する恋愛とは何か、その悩みについて相談を行っているのが本章である。

4章「恋愛と性の危機」
恋愛についてしっかりと向き合い、時には勉強をしていかないと、間違った知識や考え方が身につき、カップルを作ることができたとしてもお互いに不幸になってしまうようなことがある。その一つとして「デートDV」が挙げられる。なぜ「デートDV」が存在するのか、そしてそれを解決していくためにはどうしたら良いのか、そのことについて取り上げたのが本章である。

5章「愛のかたちはいろいろ」
愛のカタチは「カップルそれぞれ」だということは2章でも語った通りだが、「カタチ」の中には法律・モラルとして許されざるものもある。また、思春期以外でも恋愛することもあれば、年代によって様々な悩みを抱えるカップルも存在する。本章は様々ある恋愛のカタチとその問題点を取り上げている。

もしもあなたが恋愛をしようと思う、あるいは現にしたのであれば、本書を手に取った方が良いといえる。特にそれが中高生といった恋愛や性に関する知識が未成熟であればあるほど手に取って、その手の考え方を身につけた方が良いと考える。そういったことは大人でも教えられる方は少ないし、打ち明けようにも誰にも言えないというような人も少なくない。もちろん本書にはその手の悩みに関する相談窓口も紹介されているので、助けになるといえる。