老後の生活破綻 – 身近に潜むリスクと解決策

人生の中には様々なリスクが存在する。そのリスクの中には「生活破綻」なるものも存在する。その中でも老後と呼ばれる世代では「病気」「詐欺」「子供の失業」と言ったものがあるという。そのようなリスクが降りかかり、生活が破綻してしまう高齢者は少なくない。その生活破綻の現状とこれからの対策をどうしたら良いか、そのことについて取り上げたのが本書である。

第1章「高齢社会の現実」
現在日本では4~5人に1人が65歳以上の高齢者であるという。いわゆる「高齢化社会」であるが、もうすでに高齢者が多いことから「高齢社会」と言われてもおかしくない。その高齢社会の実情として、本章では、高齢者の特徴や健康、血縁や家計の角度から取り上げている。

第2章「事例で見る生活破綻」
高齢者が生活破綻をしてしまう要因、それは「健康」や「子ども」「事故」「詐欺被害」など様々なものがあるという。そのことについて事例とともに取り上げている。

第3章「高齢者特有のリスク」
生活破綻してしまうような事例は前章で取り上げたが、そうなってしまうリスクも高齢者の中にはある。年金の恩恵を受けるから大丈夫とかあるのだが、それは雀の涙くらいでしかなく、生活破綻のリスクを低減することは非常に難しい。また、判断力が鈍るため、そのことから身体障害を負ってしまったり、詐欺被害を受けたりすることがある。それをどのように回避していくか、そのことを取り上げている。

第4章「サービス利用の有無を分けるもの」
高齢者向けのサービスは公私問わずに数多く存在する。しかしそのサービスを利用できない、あるいは利用しない人も少なくないという。その方々はどのようなものがあるのか、本章ではサービスの概要や内容も含めて取り上げている。

第5章「高齢者の生活破綻を防ぐために」
高齢者の生活破綻を防止するためには国がどうするかと言うよりも先に自分自身、あるいは家族単位で対策を立てる必要がある。守る必要があるもの、持っておきたいものなどの事例とともに伝授しているのが本章である。

日本の人口は右肩下がりとなっている一方で高齢者の比率はだんだん高くなっている。そのような状況となると高齢者対策はどうしても必要となってくるのだが、具体的にどうしたら良いか、それを考えることができる一冊である。