修復術―できる人は謝り上手

仕事においてトラブルはつきものである。しかしそのトラブルの中でも、関係が壊れてしまうような深刻なものまで存在する。そういったときには必ずと言ってもいいほど「修復」が必要である。いわゆる「トラブル解決」と言うようなものである。そのトラブル解決を行うための方法が本書には詰まっている。

第1章「関係修復をスムーズにする16の心構え」
関係がこじれてしまったのであれば、急いで修復をする必要がある。しかし修復の仕方を間違ってしまうと取り返しのつかないことになってしまい、最悪の場合は、会社員であれば解雇、経営者であれば倒産の危険性も存在する。本章ではこじれた関係を修復するために必要なこと、そしてしてはいけないことなどの16の「心構え」を取り上げている。

第2章「トラブル解決に導く27の行動テクニック」
トラブルの心構えはわかったのだが、いざやってみないとわからないこともある。本章では質問から表情・しぐさ、さらにはお礼の仕方など、様々なテクニックを27個取り上げている。謝罪一つでも関係が修復したり、完全に破壊したりするようなことがあるため、本章でもって実践する必要がある。

第3章「事後のフォローで次につなげる13の知恵」
単純に謝罪をするだけではトラブル解決に導くことができない。謝罪後のフォローも行っていく必要がある。そのフォローの方法とは何か、心構えや気持ちの表し方など、そのことについて13個取り上げている。

第4章「相手の声から真意をつかむための電話応対14の秘訣」
お詫びをする、あるいはフォローをする、あるいは電話を通じてクレームに対応するための行い方や知恵を取り上げている。電話応対が苦手な方であれば本書を通じて実践して、電話応対を鍛えるのも良いのかもしれない(クレーム対応であればなおさらである)。

ビジネスをやってくると必ずと言ってもいいほどトラブルは生じる。それを避けるすべはあるものの、すべてを避けるのは非常に難しい。だからでこそトラブルが起こった時の対応の準備として本書でもって想定をし、実践を繰り返していくことが必要になる。本書は営業や電話応対が中心になる方はもちろんのこと、ビジネスにかかわる様々な人が読むべき一冊と言える。