年収1000万円の貧乏人 年収300万円のお金持ち

年収が高ければよいというものではない。だからと言って年収が少ないと生活が立ち行かなくなってしまう。そのためにも年収は必要になってくるのだが、本書はただ年収が高ければ良いというわけではなく、その年収をいかにして使い、お金を増やしていくか、というよりも「殖やしていく」といった方が正しいのかもしれない。それだけ本書はお金をどのように「使う」、もしくは「殖やす」と言ったことにフォーカスをしている。

Chapter1「いつまでも豊かになれないサラリーマン、ますます豊かになる資産家」
サラリーマンでもピンからキリまで存在しており、キリでいうと年収200万あるかないかで稼いでいる人、ピンとなると、数千万の位の年収がある人を表している。しかし「サラリーマンのような考え」ではどんな年収であっても豊かになることはできない。もっとも「資産家のような考え」を持つと、たとえ年収が低くても5年ないしは10年先には豊かになることができる。その差はいったい何なのかと言うと、お金に対する「考え方」一つである。その考え方も本章にていろいろと紹介されているが、考え方ひとつで資産家になれるかどうか大きく変わってくるからバカにできない。

Chapter2「労働者のお金の流れ、資産家のお金の流れ」
お金の流れを様々な「川」と「ダム」に見立てて説明をしている。タイトルにもある通り、「労働者」と「資産家」とでは大きく変わってくる。そのキーポイントとしては最初に紹介した「ダム」と「循環」がある。

Chapter3「貧乏人のお金の減らし方、お金持ちのお金の増やし方」
Chapter1と2とで紹介した「資産家」と「労働者」の違いの中で考え方としてあるのが「お金を働かせる」ことにある。どうやって働かせるかと言うと簡単に言えば「投資をする」ことにある。とは言っても投資はリスクを伴うし、それだけでお金を増やすことは容易ではない。もちろん投資をする場所によっては儲からないようなところも存在する。もっと言うとプロの投資家でも負けることがあるほど難しいのだが、その投資の本質について本章にて解説をしている。

Chapter4「働きアリで終わる人、ゴールドスワンとして羽ばたく人」
あなたがもし競馬で大儲けをしても、宝くじで大儲けをしても、それでお金持ちになるわけではない。その理由は一獲千金を取ったところで、それを維持していくことができず、浪費し、怪しい話に騙されてしまい、瞬く間にお金を失ってしまうからである。
そうならないために、本章ではお金持ちになるための考え方・方法について「6つのステージ」に分けて紹介している。単純にお金を持つわけではなく、そのお金を維持する、あるいはさらなる高みへと昇るということが必要になってくる。

Chapter5「落とし穴にハマる貧乏人、確実に儲けるお金持ち」
投資をするにしても、お金を維持するにしても、当然頭で考える必要がある。単に「お金があればいい」というだけの考えでは、確実に本章でいう所の前者に陥ってしまう。それを避けるべく、後者にしていくにはどうしたら良いか、投資の方法について不動産投資から投資信託、さらには分散投資に至るまでのことを取り上げている。

Chapter6「お金持ちと貧乏人を分ける5つの資質」
「お金持ち」と「貧乏人」とで分かれる「資質」とは一体何か、本章では5つ紹介されているのだが、その中で一つ取り上げるとするならば「優位性」がある。この優位性は本章と言うよりも前章までの至る所で取り上げられている。もちろん前章までのことが理解できれば、お金持ちになるための重要な第一歩を踏み出したといえる。その後の歩き方については残り4個の資質が必要になってくるが、それは本章にて詳しく解説されている。

多くの人は「お金持ちになりたい」という夢を持つだろう。しかしその「お金持ちになる」ことは一瞬で1億のお金を持つのか、あるいはずっと稼ぎ続けられるかでアプローチが大きく変わってくる。本書はあくまで後者でもってお金持ちになる方法を紹介しているのだが、そうなるためには常日頃からお金のことに関する勉強と実践が必要不可欠である。