バケモノと蔑まれても…死なないで

本書の著者は生後三ヶ月の頃、ろうそくによる火災のために、顔半分が焼けただれる大やけどを負ってしまった。そのやけどは現在も残っており、髪も生えてこなくなってしまい、本書のタイトルにもある「バケモノ」のような顔になってしまったという。しかもそのことによって小学校の頃からずっと苛烈なイジメを受けることとなった。しかもそのイジメはクラスメートのみならず、上級生から、さらには教師からいわれのない差別を受けるようなこともあったという。

その当時は昭和30年代、「イジメ」という3文字すら、メディアに出ていなかった頃の話である。そのような時代の中でどのようにしてイジメに耐えたかも取り上げているのだが、苛烈なイジメに遭っても見返す、立ち直るためにどうしたら良いか、自らの体験談を語っている。

サブタイトルに「死なないで」と書かれているが、著者自身も自殺寸前までは行ったことがある。その体験からか、かねてからメディアでイジメ自殺が報道されている中でイジメられている方々に伝えたいと思って本書を執筆したのかもしれない。

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