仕事力のある人の運動習慣―脳細胞が活発になる二倍速生活

私自身、仕事柄デスクワークが中心となるため、どうしても運動不足に陥りがちになってしまう。それを回避すべく筋トレをしたり、ウォーキングをしたりするなどして運動不足を少しでも解消しようとしているのだが、最近はなかなかそういう時間を取ることができなくなっている現実がある。

そういった運動不足と仕事の関係は一見ないように見えるのだが、実感として肩や背中、あるいは集中力など様々な面で直結している。もちろんこれはビジネス書でも色々と語られている。そこで本書である。その仕事がデキる、いわゆる「仕事力のある」人がどのような運動習慣を持っているのか、そのことについて取り上げている。

第1章「運動すれば人生で成功する」
脳を鍛える、あるいは集中力を鍛えるための一つとして運動がある。私自身もその通りだと思うし、実践している。そもそも脳も体の一部であり、その体を使うのも、集中するのも脳を使うからである。その脳を使うためには体内循環、その中でも「心臓血管能力」を上げることが必要になってくるのだが、その理由とはいったい何なのかを説明している。

第2章「進化から読み解く運動と脳の関係」
そもそも運動と脳とはどのような関係にあるのか、それは人間以前に「動物」そのものの進化から見ていく必要がる。動物にしても多かれ少なかれ脳が存在しており、その脳の信号によって行動をする。その脳をどのように使うか、生き残るためにはどうしたら良いのか、そのことで使ったのだが、人間の場合はどのようにして脳を使っていいたのか、進化論の観点から取り上げている。

第3章「運動しないと記憶力はどんどん悪くなる」
記憶力が低下する要因として老化やたばこ、アルコールなどが挙げられるのだが、運動不足もまた記憶力が低下する要因にもなる。そもそも次章でも述べられているのだが、運動不足により、筋肉が衰えてしまう。その衰えた筋肉を使う神経も老化することによって結果的に脳機能も低下し、記憶力の低下につながる。本章ではそういった要因のほかにも、記憶力を維持、あるいは良くさせるためにはどうしたら良いかの対策にも言及している。

第4章「運動不足で壊れていく脳と身体」
前章でも書いたのだが、運動不足は記憶力だけではなく、脳全体にも悪影響を及ぼす。もっと言うと筋肉が衰えることにより、身体の免疫力も低下することから、本章のタイトルの通り、脳も身体も壊れてしまう。しかしそれらが低下する要因は運動不足ばかりではなく、肥満やストレス過多もある。

第5章「脳機能を高める運動方法はこれ」
運動はありとあらゆる病気の予防にもつながる。もちろん運動不足解消にも役立つこともあれば、脳機能を活性化することができる。その運動方法は運動のエクササイズだけではなく、運動をする時間帯やどれくらい運動をしたら良いのかについても説明している。

デスクワーク中心になっているからでこそ、運動は非常に重要になる。これは年を取ってからではなく、若い人にも同じことが言える。少ない時間でも運動はできるし、デスクワークをしながらでも運動をする方法はたくさんある。まずは何もしないから脱却し、エクササイズを一つでもやってみることから始めた方が良い。