すりへらない心をつくるシンプルな習慣

「21世紀は『心の世紀』である」ということは以前にも書いたことがあるのだが、そう言えるほど、心に病を抱える、あるいはそれによって自ら命を絶ってしまうような人も少なくない。そういった状況にある人たちの多くは心をすりへらし続け、生き急ぐあまり、死に向けて駆け足で走っていっているように見える。
そこで本書である。その心をすり減らすようなことを少なくし、シンプルに生きるヒントを与えている。

1章「なぜ、心がすりへってしまうのか?」
あなたは「心がすりへる」ようなことは体験をした、あるいはそれに近いようなことに出くわしたことがあるか。もしあったのであれば、次章以降のことをヒントに心をすり減らさないような対策を講じた方が良い。しかし本章ではその心をすり減らすようなt原因としてどのような考え方を持ってしまっているのか、そのことを取り上げている。

2章「職場の人間関係に少し疲れたときは」
心をすり減らす、そしてそこから心の病にかかるようなこともある。その最たる要因として「職場の人間関係」がある。その人間関係で疲れてしまったとき、どのように対処をした方が良いか、行動や考え方などを伝授している。

3章「嫌いな人、苦手な人がいる場合」
人には誰しも好き嫌いは存在する。その好き嫌いは「人」を対象にしたものもあり、嫌い・苦手な人は多かれ少なかれ存在する。私自身もそういった人は人生の中でけっこう出くわしている。そういった人と一緒に仕事をしたり、出会ったりしたときはどのようなことをする、考えたらよいかを伝授している。

4章「自分の性格がほとほとイヤになったとき」
自己嫌悪に陥ることは往々にしてあり、自分自身もそういった感情に陥ってしまう。元々思考がネガティブな私なので、本章でもって、どのように性格を考え、なっていくためにはどうしたら良いか、実践していく。

5章「何もかもうまくいかない状態の処方箋」
うまくいかないことは日常茶飯事である。それは仕事にしてもプライベートにしても同じように感じる。そういった状況から脱するためには自分自身を知り、気遣い、そして「知る」ことに対する接し方をどうしたら良いかを取り上げている。

6章「たった一言でも、すりへった心は満たされる」
すり減った心を満たされる方法は何かという問いに対して、「たった一言」を自分に投げかけるだけでそうなるのだという。その「たった一言」とは何か、本章ではいくつか取り上げられている。「いくつか」とあるが様々な「たった一言」が取り上げられており、状況によって使い分けると良い。

7章「心をすりへらさないで生きるために大切なこと」
心をすりへらさないためにはどうしたら良いか、それは自分自身との接し方、相手の接し方もあるのだが、最も必要なことは「考え」を変えることにある。考え方ひとつ変えるだけでも、いつもすり減っていた状況から脱出することができる。

もしもあなたが心に病を抱えている、あるいはその寸前にいる方であれば本書を手に取って、一つでも考えを変えるなどの実践をした方が良い。そのことによってあなたの心が軽くなり、明日の励みにもなる。「習慣を変える」とあるがその大前提として考え方や行動を変える必要がある。そのきっかけとなるのが本書である。