オトナ婚です、わたしたち―十人十色のつがい方

結婚のカタチは本書のサブタイトルにある通り「十人十色」であるのだが、その十人十色とあるカタチはどのようなものがあるのか、本書では様々な結婚の在り方を取り上げていくとともに、理想の結婚とは何か、そして「オトナ」な結婚の在り方とは何かを追っている。

第1部「カタチはなんでもいいじゃない<おもに事実婚>」
法律に縛られず、実質的な夫婦の仲となっている「事実婚」のカタチも様々であるという。完全に同居しているような事実婚もあれば、定期的に同居する「半同居」のカタチの事実婚、また完全に別居したカタチの事実婚まで存在する。ほかにも事実婚でありながら子供を産む、あるいはすでに子供がいる状態で結婚するような事実婚まで存在しているという。それぞれ「事実婚」なのだが、それぞれの「理想」「幸せ」が存在していると言える。

第2部「中身もなんでもいいじゃない<同居・法律婚>」
では法律婚はどうなのか、基本的に男女とで夫婦となるのだが、かつては「男は仕事場で、女は家庭」というような固定観念を抱いている人も多いのだが、全く逆の立場になるような法律婚もあれば、かねてからあったお見合い婚、さらには結婚してから妻の性を名乗る婿入り婚、さらには社会的に許されるかどうかわからないが浮気婚まで取り上げられている。特に浮気婚はなかなかイメージがわかないのだが、浮気が本当の恋愛に、そして結婚に発展した産物なのかもしれない。

結婚のカタチは人それぞれであるのは最初にも書いたのだが、その「それぞれ」具合が私から見たらぶっ飛んでいるように思えてならない。その理由は結婚のカタチそのものが私自身の想像していたものをはるかに超えていたからである。そのぶっ飛んだ形があったとはいえど、それぞれのカップルは「幸せ」をつかみ取っている。そのことを本書を読んで思えてならなかった。