壁を崩して橋を架ける―結果を出すリーダーがやっているたった1つのこと

株式会社オトバンク 上田様より献本御礼。
「壁」や「橋」と聞くとピンと来ないのだが、本書のサブタイトルを見ると、リーダーとメンバー、そして上司と部下との間を「壁」「橋」に見立てている。そもそも立場が異なることから「壁」ができてしまうのはごく自然なことであるのだが、そもそもチームとして円滑に進めるためにはその「壁」を崩し、コミュニケーションの架け橋を築く必要がある。それをどのようにしてつくり、チームを活性化していくのか、本書はそのことについて伝授している。

第1章「上司と部下の間には、いつも必ず「壁」がある」
冒頭にも書いたように上司と部下には少なからず「壁」が存在する。それは物理的な「壁」というよりも、立場、もしかしたら世代と言った「壁」がある。そうなくても初対面ではどのように接したら良いのかわからないという精神的な「壁」も多かれ少なかれ存在する。私自身も人見知りの性格であるがゆえに、そういった「壁」をつくることが多い。ほかにも様々な要因で「壁」ができてしまう。

第2章「チームにできた「壁」を崩す5つの行動」
チームとして円滑に動かすためには「壁」を崩す必要がある。そうでなければなかなかチーム運営をすることは難しくなる。その「壁」を崩すためのツールとして「9つのラベル」を本章では紹介している。そのラベルは自分自身のことを表しているが、そのラベルでもってどのように崩すのかを本章では「5つの行動」として表している。

第3章「チームに「橋」を架ける5つのSTEP」
壁を崩すことができたら、今度は橋を築く必要がある。いきなり頑丈な橋をつくることはできず、最初は糸から木、そして石と言った順で、より強固な橋を築いていくメソッドが本章にて5つのステップにて取り上げている。

第4章「部下の力を引き出す最強チームの作り方」
「壁」を壊し、コミュニケーションの「橋」をつくることができたら、いよいよ最強のチームにするための作り方を取り上げている。その話の中で著者の師匠について言及しているが、その師匠の名前は自己啓発書を読んでいる方であれば誰しも聞いたことのある名前である。ほかにもチームをつくるために必要な「ミッション」「感謝」「承認」「改善」についても取り上げている。

第5章「結果を出すリーダーがやっているたった1つのこと~クロスコミュニケーションのすすめ」
部下同士の「壁」を壊し「橋」を築かせることも大事なことの一つなのだが、そのほかにもチームリーダーとしてメンバーとの「壁」を壊し、「橋」を築き、チームとして強くしていくためのコミュニケーションの取り方として本章では「クロスコミュニケーション」として紹介している。

仕事をするうえで少なからず「組織」は存在する。その組織をうまく動かす、あるいは強くするためにはどうしてもコミュニケーション、それも人と人との架け橋が必要になってくる。しかしその中には少なからず「壁」が存在する。その壁を取り払い、チームとして強くしていくための方法がここに詰まっている。