プラグマティズム―限りなき探究

プラグマティズムとは、

「実用主義、道具主義、実際主義とも訳される考え方」Wikipediaより)

とある。理想と相対し、現実的な見方のようにも見える。しかし本当のところプラグマティズムとはどのように定義されているのか、そして今日までどのような論争が行われてきたのか、本書はそのことについて取り上げている。

第一講義「ウィリアム・ジェイムズの不滅性」
ウィリアムズ・ジェイムズはアメリカの哲学者・心理学者で、「意識の流れ」を提唱した人物として知られており、「プラグマティズム」を提唱した代表的人物として挙げられる。そのためプラグマティズムを論じるにウィリアムズ・ジェイムズを取り上げる必要があるという。この講義でもウィリアムズ・ジェイムズの生涯と思想、そしてなぜプラグマティズムの代表格に至ったかを取り上げている。

第二講義「ヴィットゲンシュタインはプラグマティストか?」
オーストリアに生まれ、イギリスで言語哲学・分析哲学を提唱したルートヴィヒ・ヴィットゲンシュタインであるが、その哲学の中でも後期に提唱した哲学の中でプラグマティズムの傾向があることを本講義にて指摘している。

第三講義「プラグマティズムと今日の論争」
プラグマティズムの考え方と国家との関わり方について、今日でも激しい論争が続いているという。その論争はどのような内容で、どのように続いているのか、そのことについて取り上げている。

「プラグマティズム」の考え方はあるものの、その概念と歴史の変化はどのようなものなのか講義の形式で知ることができる一冊と言える。