フライトナース

以前「ドクターヘリ」に関する話を読んだことがあるのだが、ナースもヘリコプターで空を飛び、現場に赴き、ケガや病を抱える方々を助ける役割を担っている。その空を飛ぶ女性看護師たちを「フライトナース」と呼ばれている。本書はその方々のことについて本書は取り上げている。

第1章「大丈夫ですからね」
フライトナースたちの日常は慌ただしく、休憩すらほとんどない。どこかに病気や事故の現場があればどこにでもやってきて、処置を行うようになる。それがほぼ毎日のように続いているような形である。

第2章「ドクターヘリ出動」
ドクターヘリを出動することは一体どのようなものか、もちろんへき地や災害での病人・けが人を助けることの役割もあるのだが、何せヘリで移動するために周囲への騒音も救急車以上のものがある。そのため周辺住民からの不満も少なくないという。

第3章「手術室で泣いた日」
著者自身が看護師として成長の日々を描いている。その成長の中で手術に立ち会うときもあった。その立ち会っていた中で「自分に向いていない」というような日々があり、涙した日について綴っている。

第4章「初めての病棟」
病棟に出向くことも少なくなかった。とはいえ著者が看護師になる前の話も織り交ぜており、その時の病棟に行った時の話を取り上げている。

第5章「初出勤と絶望と」
著者が看護師として働き始めたときのことを綴っている。看護師の仕事はまさに「激務」そのもので、「看護崩壊~病院から看護師が消えてゆく」にある本の中でも昼夜問わずというような状況で働き詰めだった。しかも覚えることが多く頭がグルグルになるほどだったという。

第6章「私たちにできること」
フライトナースとしてできることとは一体どのようなものか、現場に赴きながらけが人や病人に応急処置を施しながら取り上げている。

第7章「大切な大切な命を」
大切な命を守ることが何よりも大事である。その大事なものとは一体何か、著者自身の考えを述べている。

最初にも書いたのだがドクターヘリのことはだいぶ前に取り上げたことである程度のことは理解できたが、そこで動いている医師だけでなく、看護師の姿を知ることはほとんどなかった。その看護師もまた自分と、そして患者の病気や事故と戦っている。その姿を本書でもって垣間見ることができる。