認知症の人とのおつきあい

もしも家族の人が認知症になったとしたら、あなたはどうしたら良いか。それに苦慮をする家族も多いことだろう。自分自身は一人暮らしだが、もし家族ができて、一緒に暮らすようになった時に、そのうちの一人が認知症を患ったことによって接し方を考えていく必要がある。その必要がある接し方をどのようにしていけば良いのか、その方法を取り上げているのが本書である。

第1章「生活をするうえで支障がでたときに」
認知症により生活が一変してしまうことも往々にしてある。その認知症にかかった人との接し方も変わってくる。もっとも接し方を一つ間違ってしまうと取り返しのつかないことにもなり、接する方も疲れてきてしまう。その認知症をいかにして接する・接される方にとってもストレスを伴わないようなアドバイスも現状とともに取り上げられている。

第2章「「やめて!」と言われないために」
認知症のかかった方の傾向にもいろいろとあり、被害を受けたように思いこまれたり、すぐかっとなって暴力を向けられたり、意図なくハラスメント行為を行ったりするようなことがある。そのような傾向に対してどのように回避をしたら良いのか、家族、さらには介護を行う方々両方の観点から取り上げている。

第3章「高齢者にあらわれやすいさまざまな症状と認知症」
認知症は高齢者独特の病気ではなく、若年層の認知症も存在する。それはどのような病気にも言えることなのだが、その中でも高齢者に起こりやすい症状はどのようなものがあるのか、そのことを取り上げている。

認知症を抱えている家族・介護施設の方々がどのような思いで接しているのか、そしてその対策としてどのようなものがあるのかを知ることができる一冊だった。そのことを踏まえて冒頭にも取り上げたように「もしも自分がそのような状況だったらどうしたらよいのか?」をシミュレーションできる格好の一冊となった。