激安食品の落とし穴

私自身、貧乏性であることから、買い物をする際はできるだけ安いところで買ってしまう。そのためか、少しでも安いものを食品でもなんでも買いたがってしまう傾向にある。もちろん近くに激安商品があると、途端に飛びつくような習性を持ってしまっている。

そこで本書である。その「激安」と呼ばれているものには、驚くべき落とし穴が存在するのだという。その落とし穴とは一体どのようなものなのか。それを暴いている。

第1章「弁当―298円、激安価格の謎を追う!」
近くのスーパーに行くと弁当が298円で売られているものもある。もちろん健康弁当になると500円と言ったものもあるのだが、やすいものでは298円、あるいはそれ以下の値段で売っている。その弁当のカラクリはどのようなものがあるのか、そのヒントとして「輸入」がある。

第2章「ファストフード―ハンバーガーはなぜ安い?」
私自身ファストフードに行くことが良くある。たいがいは同じようなところに行き、同じような商品を注文するのだが、新商品が出たらそれを目当てに買うこともしばしばある。商品にもよるのだが、100円前後で購入できるものもある。特に100円前後で購入できるもののメカニズムは一体どのようなものか、そこにもまた材料の製造と言ったものがある。

第3章「納豆・豆腐―止まらぬ価格破壊、正当な価格はいくらだ?」
毎日のようにスーパーへ行く中で納豆と豆腐はすこぶる安いことを覚えている。特に豆腐は20円台の安さで購入することができるのでヘルシーで、なおかつ安いものを買いたい人にとって救世主なのだが、そこには罠が仕掛けられていた。その「罠」は生産地ではなく、生産者と販売者との衝突にあった。

第4章「たまご―「物価の優等生」ではなくなる時代が来るか?」
かつては10個1パック99円といった値段で購入することができたのだが、最近では130円、もっと高いと200円くらいになるものもある。そう考えると「物価の優等生」とは言えないような状況にあるのだが、それは一体どのような理由があるのかを取り上げている。

第5章「ハム・ソーセージ―それ、本当に「肉」ですか?」
ハムやソーセージも商品によるのだが、安い商品もある。しかしながらブランドのものはそれなりの高さがある。しかしそれらの肉は本当に「肉」なのか。著者は本章にて疑いをかけている。

第6章「惣菜―食卓の救世主となり得るか?」
惣菜は料理をそろえるに困った場合の救世主である。本来は店で料理を作り、商品として売りに出すことがほとんどであるが、最近ではサラダや煮物を中心に工場で作り、袋詰めして売り出すといったものもある。

第7章「調味料―食文化を考えるなら醤油や油に投資を!」
調味料は料理をしたり、直接食べたりしていく中でも重要なものといえる。しかしその調味料にも「添加物」といった化学調味料が含まれており、健康への悪影響を及ぼすケースもある。本章ではそのことを取り上げている。

第8章「日本の「食料自給率」と「食料自給力」を考える」
現在、日本における食料自給率はカロリーベースで39%である。先進国と比べても低い数字なのだが、その数字は一体どのようなカラクリがあるのか、そして本章で取り上げている「食料自給力」とは何かを取り上げている。

第9章「消費者だけが食のあり方を変えられる」
日本の食は絶えず変化をしているのだが、その変化の方向は望ましくないように著者も感じているという。その食のあり方を変えることはどのようにしたら良いのか、すべてのカギは消費者が握っているという。

日本食は世界に誇るべきものなのだが、その食は目まぐるしく変化している。その変化にはどのような作用があり、その様な悪影響があるのか、そして傾向と対策はどうあるべきかを示しているのが本書と言える。

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