将棋界の不思議な仕組み プロ棋士という仕事

今、将棋界は良くも悪くも話題となっている。春には20代の新名人が誕生したり、さらにはスマホ疑惑まで生じたりするなど、様々なものがある。その様々なことが起こる将棋の世界、もとい将棋棋士の仕事とは一体どのようなものか、本書は現役のプロ棋士であり、日本将棋連盟の専務理事を務めている方が紹介している。

第1章「棋士の仕事がわかる」
棋士の仕事はもちろん対局であるのだが、他にも様々なイベントで指導対局を行ったり、解説を行ったりすることもある。棋士の中には知名度の高い人物もおり、将棋の知名度向上に貢献もしている。
他にも棋士の月給や勝率、さらにはタイトル戦のイロハに至るまで紹介されている。また本章では今月映画化される人物「村山聖」についても言及している。

第2章「将棋界の仕組みがわかる」
棋士には段位があり、将棋・囲碁とで異なる。もちろん囲碁界にも囲碁界の昇段制度があり、将棋界にも同じようなものが存在する。他にも名人を頂点とした「順位戦」のクラス、さらには竜王を頂点とした「竜王戦」の組も、分け方が存在する。その分け方の基準はもちろん、対局のあり方、さらには「棋士番号」などのことについて言及している。さらに本章では「コンピュータ将棋」についても言及している。

第3章「将棋の第一歩がわかる」
本章は「将棋棋士になるには?」という所にあたる。将棋棋士になるためのプロセスとは何か、将棋を始めるために、そして強くなるためにはどうしたら良いか、そのことについて取り上げている。

棋士の仕事は様々であるのだが、会社員とは異なる要素も数多く存在する。その数多く存在する中で本書は知られざる棋士のことを知るうえで格好に一冊とも言える。