駅弁と歴史を楽しむ旅 ベスト100食、美味しい史跡めぐり

そろそろ年末なので電車や飛行機などの予約を進めているところだが、その中で最も楽しみにしていることといえば「駅弁」「空弁」である。後者はあまり食べないのだが、前者は毎年楽しみにしているだけに早くもどれを食べようか迷っている始末である。最も私は北海道出身なだけに北海道の駅弁を食べることが多くある。特に好きなのが海鮮ものかジンギスカンである。しかし駅弁はコンビニをはじめとした弁当に比べて高価なのだが、新鮮さと味は保証されているのだからその裏付けの部分も大きい。

本書はその中でも駅弁について紹介しているのだが、それぞれの駅の駅弁だけを紹介しているだけではなく、その駅弁の歴史も紐解きながら紹介しているのである。

<『おくのほそ道』駅弁紀行―関東以東の駅弁>
関東から東とあるが、中には新潟や富山、金沢といった駅まで存在する。そのことを考えると関東はどこの境目になるのかというのが難しいのだが、あくまで本章では関東・東北・北陸が中心となっている。

<源平駅弁合戦―関東以西の駅弁>
前章が関東・東北・北陸とするならば、関東以西は東海・関西・中国・四国地方を取り上げている。しかも取り上げられている駅にはそれぞれ「~の戦い」と呼ばれており、源平合戦のそれぞれの戦いの舞台となった駅が取り上げられている。

<駅弁の歴史紀行―駅弁の歴史今昔>
そもそも駅弁はいつ頃から生まれたのかというと1885年、栃木県にある宇都宮駅の「白木屋」が生み出したものが始まりとされている。そこの店では「とりめし」が有名だが、そうではなく、握り飯2つとあり合わせだけだったのだという。それが各駅に広まり、地方独特の駅の駅弁に成長していった。

<駅弁老舗ランキング>
駅弁にも「老舗」は存在する。その中でも最も歴史のあるものでは創業132年にも上るのだという。

<戦国武将駅弁列伝>
戦国武将をモチーフにした駅弁も少なくない。しかもその戦国武将同士の戦いをモチーフにしたものもあり、本章ではそれを紹介している。

<お父さんのための居酒屋駅弁講座>
駅弁と居酒屋というと何とも違和感があるのだが、駅弁にも「酒」の駅弁があるのだという。どういった駅弁が存在するのか、そのことについて取り上げている。

駅弁を楽しむことも旅の一つである。その駅弁の良さとは何か、そして駅弁の種類と歴史とは何かという独特の切り口によって駅弁が何倍もおいしくなれる一冊のように見える。