刑事ドラマ・ミステリーがよくわかる 警察入門

刑事ドラマや小説などでよく警察のことが描かれている。特に警察小説だと警察の事情について多少の脚色はあれど、克明に描かれていることがほとんどである。しかし警察は本当にドラマや小説の通りなのか、本書は実際の警察の仕事と脚色された箇所について入門編として取り上げている。

第1章「タフでハードな警察官の仕事」
警察小説やドラマでよく出てくるのが「警視庁刑事部捜査一課」だが、もっとも実在するのかというと「捜査一係」が存在する。もっともその「捜査一係」の仕事は文字通り「ハードワーク」であり、1人でいくつもの事件を抱え、なおかつ捜査や書類整理など数多くの仕事内容がある。

第2章「警察社会のパワーピラミッド」
警察は言うまでもなく「公務員」である。公務員であるがゆえに、キャリア・ノンキャリアの格差があり、なおかつ昇進競争も非常に厳しいものである。その厳しくも激しい競争があるのだという。

第3章「警察の実状と問題点」
警察の仕事は肉体的にも、精神的にもハードな仕事である。それゆえにうつ病になる警察官も少なくなく、拳銃自殺をするような警察官もいるのだという。他にも多様な犯罪対策に追いつけていない現状もある。本章ではその事件・警察官・警察と様々な観点から問題点を指摘している。

第4章「ドラマだから許される違法捜査」
ドラマや小説はフィクションであるため違法と思われるような捜査がある。最も挙げられるものが「取調室のカツ丼」である。白状をする前にカツ丼を取り、そこで白状を促すような話があるのだが、実際は「違法」であり、コーヒー一杯でも厳重注意をくらうのだという。

第5章「まだある!捜査権・逮捕権を持つ仕事」
捜査や逮捕は警察の専売特許ではないという。税金に関する犯罪を取り締まる・捜査する場合は警察ではなく「国税査察官」、テロ組織から守るための「公安調査庁」など各部門のスペシャリストが捜査や逮捕の権限を持ち、取り締まる仕事がある。

第6章「もっと知りたい警察の謎」
警察の世界はまだまだ奥が深い。本章ではその警察の謎についてQ&A形式にて取り上げている。

警察の世界はドラマや小説とは異なる部分もあれば共通する部分もある。私たちの生活の中では気づくことのない警察の世界の苦しみも本書で気づくことができる。その気づくことのできるきっかけを与える一冊が本書である。

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