日本語とハングル

日本語は漢字・カタカナ・ひらがなと多彩に扱われ、なおかつ細やかな表現も使うことができる。その表現はハングルにはあるのかというと、それほどではないもののハングルの他にも漢字が使える点ではよく似ている。その日本語とハングルの違いとは何か、本書はハングルの視点から取り上げている。

第一章「ハングルから照らすアングル―いい按配の構図」
そもそも「ハングル」は文字であり、韓国語の「一つ」であるのだが、他にも漢字が挙げられる。それらを一括りにして「韓国語」や「朝鮮語」が挙げられる。しかしそのハングルと日本語とを比較してどのような違いがあるのか、そのことを取り上げている。

第二章「ハングルから日本語の音(おん)と文字を照らす―文字のガラパゴス列島を行く」
ハングルもそうだが日本語もまた「ガラパゴス」と言われている。そもそも英語などの言語と比べても非常に特徴的なためである。その特徴的な理由について取り上げている。

第三章「ハングルから日本語の語彙を照らす―単語の饗宴・単語の迷宮」
日本語とハングル、その両方にはルーツと呼ばれるものが存在するのだが、現在の所どのようなルーツをたどっていったのか不明である。また日本語にも「大和言葉」など様々な枝葉があるのだが、ハングルはどうなのかもスポットを当てている。

第四章「ハングルから日本語の文法を照らす―西欧語文法よ、さようなら」
第二章にて日本語とハングルは「ガラパゴス」とあったのだが、その理由は簡単に述べられているのみだった。しかし本章ではそのガラパゴスの詳しい要因を文法の観点から取り上げている。

第五章「ハングルから日本語の<書かれたことば>を照らす―文体万華(ばんか)」
言葉には話し言葉や書き言葉などが挙げられるが、「書き」と「話し」を比較すると大きな違いがある。その中でも「書き」は日本語やハングルとで異なるのだが、その相違点を列挙している。

第六章「ハングルから日本語の<話されたことば>を照らす―えっ、私、こう話してた?」
「話し」もまた日本語とハングルで異なる。しかしその異なる点にはある「型」の違いがある。その違いにはどのようなものがあるのかを取り上げている。

日本語とハングルの違いは思っている以上に多いのだが、これは日本語とほかの言語とは異なる「違い」が挙げられる。その挙げられる違いとは何かがよくわかる一冊と言える。