破壊者の流儀 不確かな社会を生き抜く“したたかさ”を学ぶ

「破壊者」と言うと、今から12年前に逝去されたとある破壊王を思い出してしまう。それはさておき「破壊」と言うとネガティブなイメージを持つ人もいるのだが、その破壊でもって新たな変化を呼び起こすこともあるのだという。もっとも「破壊」とはいったい何なのか、そのイメージする人物とはいったい誰なのか、本書は「破壊」を基軸にした考え方を取り上げている。

第1章「席入り 空気を読む」
空気などを作り変えるには「空気を読む」ことが必要になる。もっとも「KY」という言葉には「空気を読め」といったことがあるのだが、最も自分自身は「空気を読んだ後」のことも知り、実践する必要があるのではとも思ってしまう。そのことは次章以降に触れることとして、変化を求めるためには現状を詳しく知ることが必要になる。そのことで「空気を読む」と言える。

第2章「初座 空気をつくる」
「空気」と言う名の現状を知ることができるようになれば後は空気を壊し、作っていくことができるようになる。そのできるようになる空気をいかにして作っていけば良いのか、本章では小泉劇場や茶室空間など様々な状況になぞらえて取り上げている。

第3章「後座 空気を形にする」
今度は作った空気をいかにして「形」にしていくかが求められるという。なぜ「形」にする必要があるのかと言うと出来事やモノなど、様々な要素にしていくことによって空気はさらに大きなものになり、時代の潮流となって表れる。

日本人はどうも「空気」を重んじる民族である。その「空気」を読むだけであれば誰でもできるのだが、その空気を壊し、いかに作り、形にしていくかによって時代の変化を生み出すことができる。その時代の変化を作り出した人・コトなどもあれば茶道における「作法」も交えているところが面白い。