九代目松本幸四郎

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昨年の12月に記者会見が行われ、37年ぶりとなる高麗屋三大襲名が再び行われることとなる。本書で取り上げる九代目松本幸四郎が父の最後の名前である松本白鸚(まつもとはくおう)の二代目を襲名し、七代目市川染五郎が十代目松本幸四郎に、そして四代目松本金太郎が八代目市川染五郎にそれぞれ襲名する。その襲名を1年後に控えた今、九代目松本幸四郎はどのような足跡をたどっていったのか、そして二代目白鸚になってからどのような活躍があるのかそのことを見出している。

第一幕「幸四郎の足跡」
松本幸四郎の名跡は高麗屋として「勧進帳」の弁慶を演ずるなどの重厚な演技も得意とすれば、七代目は音楽劇や翻訳劇などに挑戦し、八代目は文楽とのコラボレーションや鬼平犯科帳の初代長谷川平蔵を演じ、本書で取り上げる九代目はブロードウェイミュージカルの舞台を踏み、万能的な活躍をした進歩・革新的な側面を持っている。
九代目はその前名である六代目市川染五郎の時代からミュージカルに挑戦するなどの側面があった。もっとも先述のブロードウェイの市川染五郎時代に行った。

第二幕「芝居への情熱」
もちろん本職の歌舞伎にも力を入れており、勧進帳を1000回以上演じた。他にも様々な演目を当たり役としているのだが、他にもミュージカル・現代演劇など多種多様な芝居を行ってきた。そのことから「万能型」の俳優と呼ばれるにまでなった。しかしなぜ九代目は様々な芝居に手を出していったのかその理由を取り上げている。

第三幕「幸四郎をめぐる人びと」
松本幸四郎と市川團十郎。屋号は違えど現代に至るまでの関わり合いは深い。もっとも七代目幸四郎の実子には八代目幸四郎と十一代目市川團十郎(「花の海老さま」「昭和の海老さま」とも言われる)がいる。そのことから両名の関係は深いと言える。
本書はそれだけでなく前名である市川染五郎や松本金太郎、さらには松本幸四郎の家族などについても取り上げている。

第四幕「これから……そして」
二代目白鸚を襲名するのは来年の1月のことである。その翌年には松本幸四郎のミュージカルにおける当たり役の一つである「ラ・マンチャの男」が日本で初めて上演されて50周年を迎える。これからの歌舞伎、これからの白鸚、これからの人生どのように歩んでいけば良いのか、そのことを著者自身の視点から取り上げている。

松本幸四郎改め松本白鸚になった後、歌舞伎の舞台などに踏む場合は「史上初」という文字がつく、九代目の父の八代目は初代白鸚襲名披露が最後の舞台となったからである。白鸚と言う名を襲名し、どのような歌舞伎・演技を見せるのか、1年後ながら楽しみとしか言いようがない。

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