どんぶらこ

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本書のタイトルを想像するに桃太郎が桃から生まれる前の桃が川に流れるときに出てくる音を表しているのだが、本書はその「流れる音」をあたかも人生のように表している。

しかし「どんぶらこ」と流れる音は一瞬であり、その一瞬の中で殺人事件が起こり、その「鬼」と呼ばれる犯人を追うというような作品である。

その流れがいかにも「桃太郎」のような雰囲気を持つのだが、その流れの中は「桃太郎」で語ることができるほど、簡素でファンシーなものではなく、なおかつ昼ドラのようなドロドロとした人間関係の中で成り立っている。もっともその「ドロドロ」の部分が今の社会の問題を突いている。

「どんぶらこ」とひとえに言ってもその流れの速さ・音は人それぞれである。その人それぞれの「流れ」がまじりあい、一つのストーリー、一つの「どんぶらこ」となって起こっている、そのことを連想させる一冊である。

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