明日ハ晴レカナ曇リカナ

「家族」とはとても近しい関係である。しかしその近しさはほかのところでも代用できるのかと言うとそうではない部分もあれば、そうである部分もある。前者は「肉親」と言うものであり、戸籍上でも確固たる関係があり、なおかつ生まれてから長らく接することが多い。

しかしながら後者もまた実の親よりも付き合いが長ければあたかも「親子」なり「兄弟」なりというような関係になることがある。法律的な結婚関係でない「事実婚」などの「事実親子」というような間柄も鑑みると今しがた関係は人それぞれであり、なおかつ複雑になってしまう。

話がそれてしまったのだが、その家族が崩壊したとき、どのようにして再生するのか、本書は2つの家族を描いている。全く関係のない家族に見えて家族ぐるみで交流がありつつ、両家族とも再生していくというホットなストーリーである。本書を読んでいくうちに家族とは何か、どうして大切なのかを考えさせられるようになった。