肉骨茶

家族は旅をしていたのだが、その旅の最中に家族と抜け出し、友人の別荘に身を隠すことになった。しかしその身を隠した先で「食」の地獄に身を投げることになった。その食を逃れるための旅と逃走に対して、結局のところ「食」の尊さと言うよりも、そのものの「怖さ」と言うものを思い知らされた一冊と言える。

中編ではあるものの読みやすさもあるのだが、その「生きる」ことにおける「食」を考えさせられ、なおかつ食に対するあり方の認識を変えさせられる一冊と言える。

もっとも自分自身の「食」における関心事は結構強かったのだが、それと同時に一種の「怖さ」もあった。「考えさせられる」定義についてそれを再認識したとも言える。読みやすさとテーマのユニークさが芥川賞候補作になったり、新人賞を受賞したりしたとも言える。

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