絵本とジャーナリズム

本にしても新聞にしてもニュースを伝える媒体の一つでもある。もっとも絵本でも「挿絵」や「風刺画」といったものまで存在する。その存在する絵本にもジャーナリズムが存在しており、子どもたちなどの読み手にどのような影響を与えるのか、ジャーナリストである著者が講演の中で述べているものを書籍化している。

第一章「「幼子(おさなご)」は人生にとってどんな時期か」
「幼子」と言ってもどのような時代か、簡単に言うと幼稚園~小学校低学年あたりとも言える。その時代の中でニュースや絵本はどのように感受していくのか、そして人生においてどのような時期にあたるのかを語っている。

第二章「「絵本」とは何か―絵本の源流を訪ねて」
そもそも「絵本」とは何か、おとぎ話を絵でもってわかりやすく伝えるというのもあるのだが、絵や語りでもって伝える部分もあるため、物語や伝承を伝えるにも絶好の手段であるのだが、他にもジャーナリズムの手段としてもある。

第三章「ジャーナリズムの本質とその威力」
ジャーナリズムと言うのは何か、そしてジャーナリズムを行うことの重要性は何か、そのことについて取り上げている。

第四章「今、人類の喫緊の課題とは何か」
人類における喫緊の課題とは何か、もっとも環境問題といったマクロ的な課題なのか、そして人間関係におけるミクロな課題なのか、あるいはその両方なのかも併せて論じている。

第五章「拝むなら、自分を拝もう」
自立・自律した人生を送るためには他人に拝むよりも自分で拝むといったことを提示している。なぜそうなるのか、それは著者自身の思想や体験によって根付いたものである。

絵本にしても漫画にしてもメディアである。メディアには必ずと言ってもいいほど「ジャーナリズム」が付きまとうのだが、そのジャーナリズムとは何か、そして絵本とはどのような関連性があるのかを知ることができる一冊と言える。