ルポ 難民追跡――バルカンルートを行く

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一昨年から国際問題の一つとして挙げられるのが、「難民」である。その難民は中諸国をはじめ、不安定情勢となった国々の民が希望をもってヨーロッパに渡る。しかしヨーロッパの中では受け入れ・拒否両論が交差しており、なおかつせめぎあいが起こっている。もっともイギリスのEU離脱の大きな要因としてある。その要因がなぜ発生し、様々な国が難民に対してどのように扱ったのか、そのことを取り上げているのが本書である。

第一章「ギリシャ」
ギリシャに渡った難民たちはどのようにして向かったのか、本章では一昨年の11月に船でギリシャに渡った難民たちを取り上げている。もちろん15時間以上もの長旅であり、その長旅の中で難民たちはどのような境遇からギリシャへと渡っていったのかを取り上げている。

第二章「旧ユーゴスラビア」
旧ユーゴスラビアはヨーロッパの国々の中でも不安定な情勢の国が多く、なおかつ難民も少なくない部分もある。しかし当時の中東諸国のそれと比べても不安定さは桁違いであると言っても過言ではない。その旧ユーゴスラビアをはじめとした東欧諸国にて難民たちはどのような旅を続けていったのか、そしてその中で発生したデモとは何かが中心となる。

第三章「オーストリア・ドイツ」
東欧諸国からオーストリアへは特急列車に乗ることで移動することができるのだが、その移動の最中警察の尋問も少なくなかった。その模様を綴っている。

第四章「排除のハンガリー」
難民や移民に賛成している国もあればそれを反対し、排除する国もある。ハンガリーはその中でも後者にあたり、さしずめ冷戦時の「鉄のカーテン」をほうふつとさせるようなフェンスを敷設し、移民を近づけさせないようにした。

第五章「贖罪のドイツ」
難民が波のように押し寄せる映像は海外のニュースでも取り上げられるのだが、その取り上げられた中でも最も有名な事例としてドイツがある。もっとも100万人以上の難民が一つの国・地方に押し寄せるといった言葉は誇張のように思いがちになるのだが、現実に起こっていることである。

第六章「再会」
難民申請のために渡った人々が認められるケースは思っている以上に多くなく、5割程度であるという。半数は難民として受け入れられる一方で、受け入れられなかった人々は別の国に難民として受け入れるため、さらなる旅へと続けていく。

難民は今もなお残っているのだが、一昨年・昨年に比べるとニュースが入ってこないことを鑑みるとほとぼりが冷めたとも言える。しかし難民は様々なところで出てきており、平穏な暮らしができるようになるまでにはまだ道のりが険しい。そのことを本書でもって伝えている。

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