朝採りの思考 -シンプルな目を育てる

「朝採り」とは、

「農作物を朝に収穫し、その日のうちに店頭に並べて売ること。また、そのような農作物」「コトバンク」より)

を指す。もっとも新鮮味という意味では農作物でもアイデアや考え方でも同じ事が言える。その理由として脳の働きが最も活発になるのは朝であり、朝起きてから、昼ご飯を食べるまでの間は交感神経が活発に動いており、アイデアを生み出したり、物事を整理したりするのに最適だからである。

そういった「朝採り」はどのような思考か、そしてそれをフルに活かすためにはどうしたら良いのか、それを示している。

<Ⅰ>
人間は理知的な生き物であり、理性があるのだが、思考はまとまっているのかというと宗ではない部分もある。私自身も物事を考えるととたんに違うことを考えてしまう習性を持つ。それを避けるために思い込みから脱却したり、プラシーボ効果を得たりすることが大切になるという。

<Ⅱ>
思考にも色々な方法がある。ビジネス書でもよく「ロジカルシンキング(論理思考)」や「ラテラルシンキング(水平思考)」、さらには「インクレーディブルシンキング(複合思考)」など羅列だけでも数多くある。もっともTPOに合わせた考え方を行うことが非常に大事になってくるのだが、そもそもどのような思考を選んだら良いのか、その基準を伝授しているのが本章である。

<Ⅲ>
人間の脳は多かれ少なかれ24時間運転をしている。もっとも目で物を見たり、体を動かしたりするのも脳の働きなのだから、思考以外にも司るものがおおいため、当然と言えばとうぜんである。
しかしその脳の働きを仕事の時、休日の時と働き方を変えてみる。いわゆる「オン」と「オフ」を使い分けることも必要になるという。

<Ⅳ>
物事を考える際には様々な方法を用いる。一人で頭を抱え込んで考えることも一手段であるとするならば、私の場合は散歩しながら物事を考えることもある。人それぞれの考え方はもちろんのこと思考を通じていかに生きていくのかも示している。

思考は誰にでもある。しかし思考の種類は十人十色の如く人それぞれで異なってくる。その異なってくる中でどのように思考を変化していくのか、そして思考を通じてどのようにして行くのか、朝時間も含めて見据えていく必要がある。それを考えるきっかけとなるのが本書と言える。