データ比較「住みにくい県」には理由がある

日本には47もの都道府県があり、それぞれの文化が根付いている。その根付いている中には廃藩置県以前の「国」と呼ばれていた地域の歴史が挙げられる。その歴史で以て住みやすさや住みにくさが定義づけられているのかも知れないのだが、本書ではあくまでデータを元にして比較しながら生活・教育・治安など「住みやすい」「住みにくい」県はどこなのかを列挙している。

第一章「日本人の所得配分はこうなっている!」
東京を中心に年収はどのようになっているのか、あるいは平均の月給から、労働形態に至るまで様々な雇用のあり方は都道府県によっても異なっている。

第二章「生活にゆとりのある県はどこ?」
生活に関する「ゆとり」は所得が多いだけではなく、負担とのバランスも大切になる。いわゆる「エンゲル係数」がそのことを担っているのだが、その係数の差を見てみると意外なところにゆとりがあり、なおかつ意外なところがゆとりがない部分があるという。

第三章「県内格差の大きな県と小さな県」
格差は「県間」と呼ばれるような格差はあるのだが、県内にも所得にまつわる「格差」があるという。その格差は所得のみならず、知事の給料や退職金、世帯など様々な観点から求められる。

第四章「教育力―子どもが育つ県、育ちにくい県」
子どもに対する教育が熱心であるかそうでないかとの差もまた変わってくると言う。基礎学力と言ったものから、進学率、さらには塾や教材などの教材費なども挙げられるのだが、その中にも「格差」はあるのだという。

第五章「治安がよくて危険のない県で暮らしたい」
治安や検挙率にしても、様々な観点で治安が良いのか、むしろ危険なのかを取り上げている。

第六章「「ゆりかごから墓場までの県別格差」」
所得や福祉など様々な格差は都道府県によっても異なる。その差はいったいどこにあるのか、そのことを取り上げている。

都道府県は文化に異なるのだが、経済などの格差も数多くある。そのデータをありとあらゆる角度から取り上げられているのだが、そのデータに「差」を見ることが出来るのが非常に興味深い。