日本に絶望している人のための政治入門

日本の政治は信用できないと言った意見を多々聞く。もっとも政治は日本の根幹を決める期間であり、それが信用できないとなると、いったい日本は誰が動かした方が良いのか分からなくなる。もっとも自分たちで動かしたら良いのではという意見を思いついてしまうのだが、そういった野暮なことは置いておき、そもそも日本の政治はどのようにして動いているのか、思想云々を乗り越えて、どのような仕組みかを知る必要がある。そのきっかけにあたるのが本書である。

1.「不毛な左右対立を超えて」
政治思想には「右」「左」といった対立がある。なぜ左右でたとえられるのかというと当時フランス革命期におけるフランス議会における議席が議長から向かって右・左に分かれたためである。もっともそういった位置も保守・守旧と革新・進歩の思想やスローガンを掲げていたことにあたる。最近では「右傾化」と呼ばれているのだが、それはメディアが作ったものであるため、実際にはどのように政治が変わったのかは見極める必要があるのだが、その見極めも主観に関わるためなかなか難しい。

2.「日本政治を可視化する」
日本政治は密室政治などと言われるのだが、もっとも政治的な事情は様々なメディアを通じてある程度は可視化されている。もっとも政治的な再編を行うためにはどのようなことが行われてきたのか、そして外交はどのように行われているのかを明かしている。

3.「地方、女性、非正規」
地方議会や雇用対策(女性の社会進出も含む)など、国政のみならず地方行政がどうなっているのかを取り上げている。

4.「外交・国際情勢」
外交にしても国際情勢にしても日々刻々と変化する。その変化の中で議論や法整備も行う必要があるのだが、その度にシュプレヒコールやデモといったことがある。そうではなく、右にしても左にしてもキチンとした議論を行う必要がある。

政治は信用できないと言っているのだが、もっとも日本の国の命運を分ける所であるため、そのことは真剣に考える必要がある。その考える機会として「選挙」があるのだが、今月には衆議院の総選挙が行われる。その際に学ぶべき政治のことが詰まっている本書でもって一票を投じる必要がある。