通勤電車のはなし – 東京・大阪、快適通勤のために

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私自身は仕事をする際に通勤電車に乗ることがある。場所によっては寿司詰めのような電車となり『痛勤電車』とも呼ばれることもある。その電車は日本に鉄道ができてからずっとあったのだが、戦後になってからはそれが自宅から会社に向けての通勤に対して電車を使うことが多くなっていった。そのことから『痛勤』と呼ばれるほどの混雑率となっていったのだが、もちろん鉄道会社は対策を進めていった。その傾向と対策、そしてこれからはどうなっていくのか、そこについて取り上げているのが本書である。

第1章「通勤電車とは」
もっとも電車の混雑があったのは戦前、それも大正時代から存在した。その論拠として大正11年に物理学者の寺田寅彦が「電車の混雑について」を発表し、

「満員電車のつり皮にすがって、押され突かれ、もまれ、踏まれるのは、多少でも亀裂(ひび)の入った肉体と、そのために薄弱になっている神経との所有者にとっては、ほとんど堪え難い苛責(かしゃく)である」先述の書物の冒頭より)

と述べている。それ程までの満員電車であり、なおかつ通勤電車は満員であり、仕事をする前から疲れるような状況になってしまう。

第2章「東京圏のネットワークの現状」
東京圏の電車はかなり蜘蛛の巣のように複雑になっている。私自身も北海道に住んでいたとき、初めて単独で東京に来たときは複雑な乗り換えで道に迷ってしまい、1時間以上の遅刻をしてしまったことがある。それだけ複雑な路線であるのだが、何せ東京圏は人口が非常に多く、路線が多かったとしても混雑するときは混雑し、時には列車に乗ろうとしても乗れないと言ったこともザラにある。

第3章「大阪圏のネットワークの現状」
大阪圏も東京ほどではないものの、路線によって、特に私鉄などでも混雑が見られるという。

第4章「東京圏の人口動向と輸送改善」
東京圏では一曲集中化が起こり、なおかつ、路線によってはダイヤを増やしたり、新駅をつくったり、複数路線を接続(湘南新宿ライン・上野東京ラインなど)するなどをして改善をするようになっていた。数字的に表していくと当初は220%(輸送力の2.2倍もの人がいる)が全体で160%前後にまで減少している。しかしながら路線によっては200%近くの混雑率となっている路線も残っている。

第5章「大阪圏の人口動向と輸送改善」
大阪圏も当初は東京圏と同じく200%近くの混雑率であったのだが、今となっては120%にまで落ち着いている。大阪圏の場合はむしろ生活の郊外化が進み、郊外の駅から通勤する人が増えていき、路線が分散化することも一員としてある。

第6章「東京圏の混雑緩和の推移」
第4章でも述べたのだが、本章ではもっと細かく中央線や南部線などの書く路線につて伊どのようにして改善していったかを取り上げている。特に前者の場合は郊外から新宿方面の列車がかつて250%を超えるほどであった。しかしながら改善はなかなかうまく言って折らず、改善を仕様として増発をしても、混雑による遅延が出てくるなど根本的な解決は未だに見えない。

第7章「大阪圏の輸送力増強と混雑率」
大阪圏もまた路線によっては200%を超えるほどの混雑率であったのだが、路線の本数、さらには1本の列車の両数を増やしたことにより輸送力の増強を図ったことにより、路線によっては混雑率が100%を下回るほどにまでなった。

第8章「今後の展望―東京圏」
今もなお鉄道各社は混雑対策として増発を行うだけでなく、新駅・新路線の検討を進めている。もっと言うと2020年の東京オリンピック開催に向けて外国人観光客が便利に利用できるように羽田・成田空港からの路線開発も進めている。

第9章「今後の展望―大阪圏」
大阪でもそれと似ており、2025年に開かれる大阪万博に向けて関西国際・伊丹両空港に伸びる路線の新設もあれば既存路線の増発・延伸、さらには新トンネルの開発なども急いでいるという。

通勤電車は経済を動かしていく上で非常に重要な要素である。もっともサラリーマンも自宅から通勤するためには交通手段を利用する必要があるのだが、特に大都市圏では電車通勤がほとんどである。そのため通勤電車はその人を移動するための大動脈であるのだが、その大動脈をいかにして改善していくのか、国・鉄道会社・個人単位でそれぞれ悩んでいることがよく分かる。

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