たばこの日本史・七話 伝来から専売制度の終焉まで

前々からタバコに対しての忌避感が強く、タバコに関する増税や規制、さらには禁止の声まで出始め、実際に規制や増税は行われている。もっともタバコを吸う方々にもマナーを伴う必要があるのだが、それを守ろうとすらしない一部の人々の影響が強いと言える。

もっともタバコの歴史は古く、文化や産業のそれを側面から彩ってきたと言っても過言ではない。その歴史はどのような物だったのか、伝来から現在に至るまでの歴史を7話にして構成している。

第一話「喫煙風習の伝来と普及―銀山とたばこ」
もっともタバコは植物であり、南アンデス高地が原産地として知られている。タバコの木から栽培され、マヤ文明の頃からは接種するようにもなったのだという。では日本ではいつ頃から伝来したのかというと16世紀、ちょうど戦国時代の時であり、鉄砲とともにポルトガルから伝来したことから始まる。

第二話「たばこの種子の伝来―伝承と史実」
そのタバコは瞬く間に普及し、江戸時代に入ってからは課税までされるようになったという。

第三話「きせるの謎―きせるはどこまで作られたのか」
そのタバコが使われるようになってからは、日本独特の「きせる」が生まれ、同じように広がりを見せるようになった。その広がりの中で落語や歌舞伎など現在ある演劇などにもその名残は存在する。

第四話「たばこの百科全書『蔫録』と大槻玄沢の蘭学研究」
タバコにも百科全集がある。それが「蔫録(えんろく)」と呼ばれるものだったのだが、その中にはタバコはどのように扱われ、研究されていったのか、「蔫録」や蘭学研究の書物をもとに取り上げている。

第五話「安政の五カ国条約―たばこ輸出入の開始」
「安政の五カ国条約」は「修好通商条約」が挙げられる。その条約はタバコの輸出入のガイドラインが決まり、海外から続々とタバコが入り始めたのだが、元々は日本に対して不平等条約であるため関税も課せられたという。

第六話「明治時代のたばこ産業史―村井兄弟商会の「独創的発展」はいかにして達成されたのか」
明治時代からタバコを産業化することに会社がつくられつくられていった。現在もあるようなタバコブランドも数多くあるという。

第七話「日米たばこ交渉と専売制度の終焉」
元々日本には専売制度があったのだが、その制度の中ではどのようなものだったのか、なぜそれが終焉することとなったのか、そのことを取り上げている。

日本のタバコはいかにして伝来し、文化の一部となっていったのか、今となっては忌避の的でありながらも、そこには必ずと言ってもいいほど歴史が存在したと言える。本書はそんな一冊である。

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