究極 日本の聖地

「聖地巡礼」という言葉がある。元々は宗教的なシンボルのある場所に礼拝をしたり、訪れたりすることで、宗教の根源を探るというような意味を表すのだが、最近ではアニメ・ドラマといった作品の舞台に行く・体験すると言ったことで取り上げられることが多い。本書は後者ではなく、あくまで前者のことを表しており、仏教・神道における聖地はどのような所があるのか、そして聖地を歩くことによってどのような物が得られるのか、そのことを取り上げているのが本書である。

第一部「聖地を探る」
聖地巡礼を行う場所というと、仏教では山、神道では神社・街道(古道)などがあるのだが、その山や街道を歩むにあたり、なぜ聖地と呼ばれるのか、そしてその秘密とは何かを取り上げている。

第二部「聖地を歩く」
聖地巡礼を行っているのだが、お遍路をはじめ、西国・坂東・秩父にも八十八カ所ほどではないものの巡礼できるスポットは数多くある。他にも神道の神社、仏教でも寺・山、修検道でも山などの「聖地」が存在する。全国津々浦々とある聖地を著者らが自ら歩きながらなぜ聖地たりえるのかを検証している。

宗教における聖地は世界各地にあるのだが、日本にも仏教や神道が栄えている。その栄えている中で「聖地」と呼ばれるスポットがあり、宗教的な修行の場、あるいは観光名所として存在するような所もある。その聖地を検証するにはうってつけの一冊と言える。