恋する統計学 [推測統計入門]

統計学の中には様々なものがあるのだが、その中でも本書では「推測統計」について取り上げている。もっとも推測統計は母集団と呼ばれるデータから予測を立てる。その予測は最小から最大といった所に至るまでの予測を網羅していきながら算出するというものである。もっともその推測にも「公式」があるのだが、その公式はどのようなものか、本書は推測統計の色々な統計方法を伝授している。

Chapter1「データの背後にある集団を知る(母集団)」
集めたデータには様々な側面を持っている。しかしながら統計なので「事実」を集計しているのだが、そもそも統計の中にあるデータの中にはどのような「推測」を以て知るべきか、そこの中に「平均」がある。

Chapter2「世の中の事象を把握する(確率と二項分布)」
統計をするためのデータを「事象」として一つの「事実」を表している。その表している「事象」をいかにして把握すべきか、そこには「確率」や「二項分布」にして取り上げている。

Chapter3「母平均の計算結果から幅付きで予測する」
平均と呼ばれるような所もあれば「中央値」と呼ばれるような値もある。平均は全体の数から割り算を行い、中央値は統計的に真ん中にある値であるため、平均とは異なる値を表されることが多い。その中で平均値から予測を立てるために「幅」が用いられるのだが、その幅はいかにして求められるのかを取り上げている。

Chapter4「母分散の計測結果から幅付きで予測する(母分散の区間設定)」
分散と言う言葉を聞くことがあるのだが、簡単に言うとデータのばらつき具合を指標にしたものである。どれくらい分散しているのかを求めていきながら予測している。

Chapter5「母集団の平均に関する検定(統計的仮説検定①)」
母集団は簡単に言うとデータの集まりそのものである。そのデータの集まりの中でどのような仮説を立てるべきなのか、本章では平均から仮説を推定するための検定を取り上げている

Chapter6「独立した2群の検定(統計的仮説検定②)」
最後は色々なデータの中で大きく二つに分けることができる。それが「2群」と呼ばれるものであるのだが、その2群の検定はどのようなものがあるのかを取り上げている。

統計は思っている言おうに奥が深い。本書は確率や推定や分布、検定などを網羅しているのだが、それぞれの要素には難しい用語があるのだが、「恋する」というテーマにもあるように面白おかしくそれでいてわかりやすさもあるシリーズであるため初心者にもすんなりと学ぶことができる。