俺たちはそれを奇跡と呼ぶのかもしれない

「奇跡」と言う言葉をあなたは信じるか。

私自身確率に関して色々と研究したことはあるものの、それでも「奇跡」は信じている。低い確率の中でも、どんなに悪い方向でも逆転してうまく行くと言ったことがある。それを「奇跡」と私は考える。

私の考えはここまでにし、もしも自分自身が朝目覚めたら他の誰かになったらどうなるのか、それを「奇跡」だと思うのか、それとも「不自然」だと思うのか、捉え方によっても異なるかも知れない。しかし本書はそれがことあるごとにおきながら、ある事件が起こり、解決していくまでのことを描いている。

「事件」が絡むためミステリー小説ではあるのだが、ミステリー小説でありながら、様々な年代・性別などが入り交じる(と言うか毎朝変わってくる)、さらにはその人物が点となり、つながっていくさまはなんとも爽快感溢れる一冊である。