感情8号線

見るからして「うまい!」と思わせるようなタイトルである。もっとも「東京都道311号環状八号線」の略称である「環八」のうち「環状」を「感情」と変えているからである。しかしその本書のタイトルの捩り元である「環八」が本書の物語の舞台となっている。

そもそも環状八号線は電車では遠回りになっているにもかかわらず、直線で歩いて行くと近道になる。電車で楽に行こうとしても色々な紆余曲折があり、しかしちょっと歩こうとすると実は近道であった。そういった遠回りのことは恋愛にも通じている。その遠回りになっている女性たちが主人公となり、環状八号線界隈を中心に物語を描いている。

恋愛は遠回りになりやすいと考えさせられるような一冊である。私自身は恋愛事はほとんどやったことがなく、それ故に疎いのだが、本書を見るに恋愛はおしなべて遠回りな所があるのかと言うことを感じることができた。

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