中米の子どもたちに算数・数学の学力向上を

発展途上国や新興国に対して、教育を伝えることもまた国債貢献の一つである。その中でも日本では教科書開発を行い、海外に伝えるといったことを行っている。本書はその中でも中米諸国に対して、算数・数学を向上するための教科書開発を行った方々の姿を取り上げている。

第1章「すべては協力隊から始まった」
日本と中米とでは距離もそうであるのだが、文化・言語など様々な違いがあるのだが、ほかにも教育のカリキュラムの違いもあった。しかしながら中でも算数・数学の教育は遅れており、国定の教科書がなかったという。

第2章「日本がホンジュラスの算数教科書開発にかかわる―初めての教科書開発を中心とした技術協力―」
本章ではその中でもホンジュラスと呼ばれる国の国定教科書をつくるための開発について取り上げている。その教科書を開発する中で水から考えられるような教科書づくりなど、様々な課題があったという。

第3章「中米広域“算数大好き”プロジェクト」
ホンジュラスのみならず、中米広域で教科書開発をすることによって、子供たちが算数や数学を好きになるためにプロジェクトを立ち上げ、算数・数学教育を強化することを目指し、様々な活動を始めたという。

第4章「中米諸国への展開」
ホンジュラスから中米各国へと算数・数学教育を広がらせていったのだが、その広がりの経緯を取り上げている。

第5章「第2回広域中米算数・数学協力が始まった―世界との学び合いの場を求めて―」
今回のプロジェクトは中米全域と広い地域の中で行われたのだが、そのことによる日本と中米との関係、さらに1回に限らず2・3回と回を重ねることによってプロジェクトはどのように進捗をしていったのかを取り上げている。

教育による国債貢献もあるのだが、その貢献の中でも中米広域に対して数学・算数の教科書を開発し、人を育てるということがあった。もっとも先進国の一つである日本が海外に対して貢献をすることで国際関係をよくすることもあるのだが、その一例となった一冊であると言っても過言ではない。