勝てないアメリカ

アメリカの歴史は「戦争の歴史」と言う言葉があるのかも知れない。先頃でもシリアに対しての攻撃を行うと言ったことがあった。そもそもアメリカでは21世紀を迎えた後、特に共和党政権下ではアフガン侵攻やイラク戦争と言ったことがあり、「対テロ戦争」なるもので戦争や侵攻をすることがあった。そもそもなぜアメリカでは戦争を起こし、なおかつ「勝てない」と呼ばれるのか、そのアメリカ軍の中で従軍取材を行った著者が明かしている。

第一章「見えない傷」
戦争の中では様々な「傷」を負う。銃撃などの戦いの中で出てきた見える傷と、戦争という異常の中に触れていく中で「戦闘ストレス反応」や「戦闘神経症」といった心理的な反応や病気に陥ることがある。著者は従軍取材の中で多くの兵士、またはその家族に対して行ってきたのだが、心的ストレスにより疲弊する、あるいは治療を受けるといった人々もいる。

第二章「従軍取材で見た基地の日常」
著者が従軍取材を行ったのはアフガニスタンであり、その中でも東部の区域にて取材を行ってきた。そもそもその区域には軍の病院などがあるなど、兵士との取材を行うことができるのだが、戦闘市域であるが故、さらにはアメリカ軍ならではのメディアの「規制」がある。

第三章「泥沼化する非対称戦争」
ベトナム戦争以後、ほぼ必ずと言ってもいいほど「泥沼化」するような状況に陥っている。その中でアメリカはなぜそういった戦争を続けるのか、その背景なども従軍取材の中で明らかになったという。

第四章「「終わらない戦争」の始まり」
アフガンから「対テロ戦争」は今もなお存在する。そのきっかけが2001年にあった「アフガン侵攻」であるのだが、それ自体も終わる気配がない。なぜ「終わらない」のか、そして終着点は見えるのか、そのことを取り上げている。

アメリカは21世紀もなお戦争の歴史は続いている。もっとも戦いは戦いを連鎖するかのように、アメリカに対する対抗や憎しみも連鎖している。その連鎖はいつ、どうやって終わるのか、それは定かでは無いと言いたいところだが、今の共和党政権の中では見込みが無いと言っても過言ではない。

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